
「森山ゆかりさんのがん闘病記|ステージ3大腸がんを乗り越える看護師の物語」
LA Butterflyとは:
【大腸/肺がん闘病記】佐々木香織(カロリーナ)さん:がんとの戦いと希望の軌跡
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
森山ゆかりさん闘病まとめ:
森山ゆかりさんは、福岡県出身の51歳で、20年間看護師として働き、過去10年間は派遣看護師として活動しています。彼女は33歳で子宮や耳に問題を抱えながらも、50歳で大腸がん(ステージ3)と診断されるまで症状を見過ごしてきました。長年の貧血や便秘、血便などの兆候がありながら忙しさから放置し、2023年にポリープが発見され、2024年に手術で切除されました。また、同時に耳の後ろにできた腫瘤も手術で対応し、現在は経過観察中です。家族としては14歳の娘がおり、元夫との離婚や父親の死(大腸がん)を経て、シングルマザーとして生活しています。仕事はデイケアセンターや介護施設で続け、化学療法の副作用に苦しみながらも前向きに生きる姿勢を保ち、趣味の「スプラトゥーン」やアート鑑賞が精神的な支えとなっています。(がんノート)
森山ゆかりさんの『自分らしさ』とスプラトゥーン:
森山さんは、6年間プレイしてきた「スプラトゥーン」を心の支えとしてきました。彼女はインタビューで「スプラトゥーンはただのゲームじゃなくて、私の心の支え。辛い時も、仲間と一緒に遊ぶことで笑顔になれた」と語っています。この任天堂の人気バトルゲームが、現実からの逃避(エスケーピズム)としてどのように彼女を支えたのか、実際の体験と研究エビデンスを交えて紹介します。
森山さんにとって、スプラトゥーンは単なる趣味を超えた存在です。特に印象に残っているのは「グランドフェス」で、仲間と絵を描き励まし合った時間。インクを塗り合って戦うこのゲームの軽快なテンポと明るい色彩は、彼女にリフレッシュと達成感を与えました。また、一時期一緒に暮らしたゲーム仲間との「無限スプラトゥーン」生活は、短期間で終わったものの、楽しさを共有できた貴重な思い出です。森山さんはゲームに熱中するタイプで「くそー!」と叫ぶこともあるほどですが、仲間がそれを受け入れてくれたことで、ストレス発散の場にもなりました。
研究エビデンスでも、スプラトゥーンのようなゲームが逃避に効果的であることが裏付けられています。2023年の系統的レビューでは、ビデオゲームがエスケーピズムの動機となり、ストレスや不安を一時的に軽減することが示されました(Marques et al., Frontiers in Psychiatry, 2023)。スプラトゥーンは短いマッチ時間(約3分)と負けても責任を感じにくい設計が特徴で、心理的負担を減らし、逃避を心地よくします。Xの投稿でも「スプラトゥーンは負け画面がないからストレスフリー」と評されるように、失敗しても前向きに楽しめる点が魅力です。さらに、2019年の研究では、ゲームの没入感が感情調整やリラクゼーションに寄与すると報告されており(Villani et al., Games for Health Journal, 2018)、森山さんが感じた「笑顔になれる瞬間」はこの効果の表れと言えます。
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前向きで力を与える発言や考え:
「スプラトゥーンが支え」: 「スプラトゥーンはただのゲームじゃなくて、私の心の支え。手術や治療で辛い時も、仲間と一緒に遊ぶことで笑顔になれたし、グランドフェスで絵を描いて励まし合えたのが大きかった。」
「生き方を自分で決める」: 「ステージ3と分かった時、余命がどれくらいか分からないって思ったけど、それなら悔いのないように自分の好きなように生きようって。仕事も趣味も、明るく楽しみたいです。」
中川裕子さんの大腸がん闘病記録:
- 初期症状と見過ごし
- 長年、貧血に悩まされていたが原因不明。
- 便秘や血便、指のように細い便が頻発するも、多忙を理由に見過ごす。
- 約10年前に受けた大腸内視鏡検査で5mmと2mmのポリープが見つかるが、経過観察を選択。
- 2023年の診断
- 便に血が混じる頻度が増え、大腸内視鏡検査を実施。
- ポリープが2cmに成長し、異常な形状(カラム状)を確認。
- 同時期、右耳後ろに2cmの黒い腫瘤を発見し、皮膚科で過形成薬を試すも効果なし。
- 2024年の治療
- 大腸ポリープ切除(5月)
- 近隣の一般病院で内視鏡手術を実施。
- ポリープ切除後、組織検査でがん(ステージ3)が判明。
- 保険適用となり、大学病院での精密検査を勧められる。
- 耳後ろの腫瘤手術(7月)
- 大学病院で6時間の手術(実際は4時間で終了)。
- 顔の半分が麻痺し、飲み込みにくい状態が1ヶ月続くが徐々に回復。
- 組織に一部残存が疑われ、3ヶ月ごとの経過観察が必要。
- S状結腸がん手術(8月)
- 20cmのS状結腸と24個のリンパ節を腹腔鏡手術で切除。
- リンパ節1個に転移が確認され、ステージ3と確定。
- 術後、腹部膨満感や痛みが強く、ステープル除去時に激痛を経験。
- 退院は13日後で、娘の祖父がサポート。
- 大腸ポリープ切除(5月)
- 化学療法
- 6ヶ月間の薬物療法(カペシタビン)を開始。
- 副作用として下痢、手足のしびれ、吐き気、歩行困難が1週間続き、1コースで中断。
- 現在は経過観察中で、6ヶ月ごとにCTスキャン、年1回の大腸内視鏡検査を実施。
- 現在の状況
- 手足の冷感や顔の軽いしびれが残るが、日常生活はほぼ回復。
- 便通は改善し、薬で調整中。
参考資料:
LA Butterfly とは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちによってデザインされた日米仏対応プラットフォームです。その名前に込められたのは、さなぎの中から美しい蝶として羽ばたくイメージ。治療内容や医学的な情報よりも、サバイバーたちがどのように自分らしさを発見し、それを力に変えてきたかに焦点を当てています。彼らの言葉、学び、そして日常生活を支えたアイテムを共有することで、同じ道を歩む人々に希望と勇気を届けます。各サバイバーのストーリーは、時には本人へのインタビューを通じて深く掘り下げ、リアルで心に響くメッセージを届けます。LA Butterflyは、がんとの闘いの中で自分らしさを見つけ、輝き続ける人々の物語を紡ぐ場所です。
- サバイバーストーリーズ
- 子宮頸がん
- 大腸がん
リンク集:
- がんノート
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