LA Butterfly

子宮頸がん闘病

「阿南里恵さんの子宮頸がん闘病記|23歳で宣告された診断と治療の全貌」

LA Butterflyとは:

【大腸/肺がん闘病記】佐々木香織(カロリーナ)さん:がんとの戦いと希望の軌跡

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

阿南里恵さん闘病まとめ:

阿南里恵さんは、23歳という若さで子宮頸がんを宣告された女性です。大手企業での健康診断後、半年で出血がきっかけで病気が発覚し、進行した状態で診断されました。治療では抗がん剤、子宮全摘出手術、放射線治療を経験し、髪の毛が抜けるショックや後遺症の足のむくみに苦しみながらも、家族、特に母親との絆が大きな支えとなりました。仕事では営業職から体力の限界で断念し、社会復帰に苦労しましたが、日本対がん協会での活動を通じて自分のペースで働ける環境を見つけました。恋愛では子宮を失ったことへの葛藤を抱えつつも、養子縁組やバツイチ子持ちのパートナーを前向きに考えるなど、人生を諦めない姿勢を示しています。著書『神様に生かされたわけ、23歳で子宮頸がんを宣告されて』でその経験を綴り、講演活動を通じて啓発にも取り組んでいます。

  • 阿南里恵さんの著書
    • 『神様に生かされた理由(わけ): 23歳で子宮頸がんを宣告されて。』(Amazon)

外見や社会的地位からの解放:

阿南さんは、都会のOLとしておしゃれやハイヒールに象徴される「見た目」や、ベンチャー企業での営業成績といった「地位」に重きを置いていました。しかし、がんによる髪の喪失や体力の衰えでそれらが失われたとき、初めて外見や肩書きではない「内面の自分」に目を向けるきっかけとなりました。この変化は、「自分らしさ」が表面的なものではなく、内なる強さや人間性にあることを発見するプロセスです。

  • 「おしゃれが大好きだったから。」
  • 「髪の毛が抜けてきて、剃りに行ったんですけど、もうそのショックが大きすぎて。」
  • 「帽子をかぶってると、それまで着ていたきれいめの洋服が全部似合わなくなって、おしゃれができなくなった。」
  • 「ジーパン、Tシャツ、トレーナーに帽子、みたいになってから元気がなくなっていって。」
  • 「いちばん調子に乗ってたくらいのころで、ハイヒールを履いて『私は都会のOLよ』みたいなときだったから。」
  • 「治療が終わったら絶対戻ろうって思って。『戻れる』って思いながら治療をがんばりました。」
  • 「体力的に営業なんてできるような体力じゃなかった。本当にすぐ疲れるから、こんなんで戻れないよなっていうのと、あと髪がなくなってたでしょ。」
  • 「がんになる直前、いちばん輝いていた調子に乗ってた時期の自分があるから、体力がなくなって髪の毛なくなってっていうのを、その職場で見せることがどうしてもできなくって。」
  • 「お母さんがウィッグを買ってきてくれたんです。」
  • 「本当にもうどうしようもないときに、救ってくれるのって人なんだって気付けたことが、ものすごい大きかったですね。」
  • 「あのままもしがんになってなかったら、たぶんろくでもない人になってたんじゃないかと思うぐらいです。」
  • 「価値観がものすごい変わったっていうのが、本当にキャンサーギフト。」
    (がんノート)

前向きで力を与える発言や考え:

「現実的にあきらめなくてはいけないことはあっても、人生はあきらめないで」: 「人生は自分で変えられるんだって伝えたいんです。」

「本当にもうどうしようもないときに、救ってくれるのって人なんだって気付けたことが、ものすごい大きかった」: 「価値観が変わったのがキャンサーギフトだと思うんです。」

「子どもが産めなくなっても、それはそれで生きていく道があるとお母さん思います」: 「お母さんの言葉で覚悟が決まったんです。」

「私は養子縁組のほうをすごく前向きに考えていて」: 「自分の遺伝子にこだわらず、選択肢を広げたいと思うんです。」

(がんノート)

阿南里恵さんの闘病記録:

診断の発覚

  • 大手企業での健康診断で子宮頸がん検診を受けていたが、異常なし。
  • 検診から半年後、不正出血が続き、病院を受診。
  • 内診で医師が異常に気付き、院長を呼び、「かなり進んだ子宮頸がん」と告知。
  • 当初は「子宮頸がん」の「頸」が何か分からないほど知識が不足。
  • 両親も呼ばれ、家族全員が混乱し、誤った情報(性的活動が原因など)に翻弄される。

治療の開始

  • 東京での治療を希望したが、医師から「治療期間が不明で深刻」と告げられ、大阪の実家へ帰郷。
  • がんが大きく、手術が危険なため、まず抗がん剤で腫瘍を縮小させる方針に。
  • 抗がん剤治療開始後、髪の毛が抜け始め、美容院で剃るほどの精神的なダメージを受ける。
  • 子宮全摘出手術を実施。ただし、開腹時に転移がひどければ中断するリスクも説明される。
  • 卵巣は残し、放射線が当たらないよう位置をクリップで上に固定する処置を行う。
  • 手術後、放射線治療を実施。

治療の影響と後遺症

  • 抗がん剤と放射線の影響で早発閉経の可能性が高まり、卵子の数が減少。
  • 子宮がないため卵子凍結は日本では認められず、代理出産も選択肢にない。
  • 足のむくみと高熱が後遺症として残り、長時間労働や移動で悪化。
  • 体力低下で営業職復帰が難しくなり、社会復帰に苦労。

参考資料:

LA Butterfly とは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちによってデザインされた日米仏対応プラットフォームです。その名前に込められたのは、さなぎの中から美しい蝶として羽ばたくイメージ。治療内容や医学的な情報よりも、サバイバーたちがどのように自分らしさを発見し、それを力に変えてきたかに焦点を当てています彼らの言葉、学び、そして日常生活を支えたアイテムを共有することで、同じ道を歩む人々に希望と勇気を届けます。各サバイバーのストーリーは、時には本人へのインタビューを通じて深く掘り下げ、リアルで心に響くメッセージを届けます。LA Butterflyは、がんとの闘いの中で自分らしさを見つけ、輝き続ける人々の物語を紡ぐ場所です。

リンク集:

  • がんノート
  • 【乳がん】サバイバー鈴木美穂さん 出産し24歳の自分に”未来はすごく幸せだよ。
    • 『もしもすべてのことに意味があるなら』(書籍)(Amazon)
  • 【乳がん】ステージ4をきっかけに漫画家に/白戸ミフルさん
    • 『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』白戸ミフル 著 (キノブックス) (Amazon)
  • 【肝臓がん】自分らしく生きた山下弘子さん
    • 『雨上がりに咲く向日葵のように ~「余命半年」宣告の先を生きるということ』 山下 弘子 (著) (Amazon)
    • 『最後の「愛してる」 山下弘子、5年間の愛の軌跡』(書籍) (Amazon)
  • 【消化器系】女性向けがん患者向けSNS「Peer Ring Bleu
  • 【大腸がん】「語る! 大腸がんサバイバー カロリーナ(You Tube)
  • 【大腸がん】サバイバー 田中聡子さんの親子の闘病を描いた絵本 「ママのバレッタ」(Amazon)
  • 【子宮頸がん】柳澤 佳奈さんの将来の夢はグリーフケアで誰かを支える存在に。『グリーフケア入門』(Amazon)
  • 【子宮頸がん】サバイバーの尾崎さんががんサバイバーの女性たちと感情を短歌に込めて出版「あの風プロジェクト」
    • 『黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える』(Amazon)
    • 『食器と食パンとペン』(穂村弘ほか)
      • 尾崎さんが闘病の励みとなった短歌に目覚めたきっかけの本。(Amazon)
  • 【子宮頸がん】阿南里恵さんの著書
    • 『神様に生かされた理由(わけ): 23歳で子宮頸がんを宣告されて。』(Amazon)