急性骨髄性白血病 闘病記:小宮諒さんが再生中に見つけた希望と夢
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
中庭祐美さん闘病まとめ:
腹膜偽粘液腫 闘病記として、中庭祐美さんが希少がんである腹膜偽粘液腫と向き合い、過酷な治療を乗り越える姿は多くの人に勇気を与えます。39歳でステージⅣと告知され、手術や抗がん剤治療を繰り返しながらも、看護師としての経験を生かし、前向きに生きる彼女の物語は、当たり前の日常の尊さを教えてくれます。この記事では、彼女の闘病を通じて見つけた自分らしさや夢、そして診断と治療の詳細を紹介します。
腹膜偽粘液腫 闘病記で見つけた自分らしさと夢:
中庭祐美さんの腹膜偽粘液腫 闘病記は、過酷な現実の中でも自分らしさを見出し、夢に向かって進む力を描いています。看護師として臨床現場で活躍していた彼女は、生まれつきの股関節の不自由さや出産後の手術を経て、看護大学での教育職に転職。闘病が始まる前、彼女にとって仕事は生きがいであり、患者や学生に寄り添うことが自分らしさの核でした。しかし、腹膜偽粘液腫という10万人に1人の希少がんに直面し、ステージIVと告知されたことで、人生が一変します。
闘病中、彼女は「当たり前の日常こそ最高の幸せ」と気付き、これまで当たり前だった家族との時間や仕事への情熱を再評価しました。特に、治療の合間に復職を決意した背景には、看護師としての使命感と、患者や学生に自身の経験を伝えたいという夢がありました。フルタイム勤務からパートへ移行しつつも、彼女は「自分が患者となったことで、患者さんに何かしてあげたい」「教育の場で学生にリアルな経験を伝えたい」と語ります。この思いは、がんに侵されながらも自分を見失わず、新たな目標を見つける強さの表れです。
彼女の夢は、子どもたちの成長を見守ること、そして看護師として社会に貢献し続けること。治療で体が消耗する中でも、経済的な自立を目指し、医療費を捻出しながら前を向く姿は、闘病を超えた人生の再構築そのものです。腹膜偽粘液腫という病気がもたらした試練は、彼女にとって自分らしさを再発見するきっかけとなり、「生きているからこそ感じられる感情」を大切にする生き方を教えてくれました。
中庭祐美さんの闘病記録:
- 初期症状と診断:
- 40歳前後で白衣のボタンがきつくなり、お腹が膨張。手足は細いままという違和感を感じる。
- 微熱やだるさ、腹水の兆候を自覚し、知り合いの開業医を受診。
- CTや腹部エコー、腫瘍マーカー検査で腹部に転移が広がっていることが判明。原発不明がんとしてステージⅣと告知。
- セカンドオピニオンで福岡市内の総合病院を受診し、腹膜偽粘液腫と確定診断。卵巣由来の粘液腫が破裂し、腹腔内に播種した状態と判明。
- 治療の第一段階:
- 初回開腹手術を実施するが、腫瘍の全摘出はできず根治不可。
- 大阪の専門医を紹介され、術中温熱腹腔内化学療法(HIPEC)を検討。47度の抗がん剤入り生理食塩水を腹腔内で循環させる治療。
- 福岡で腹腔ポートを利用した腹腔内抗がん剤治療を開始。
- 再発と追加治療:
- イレウス(腸閉塞)の合併症で3週間入院するが、造影検査で回復し退院。
- 大阪で2回目の開腹手術+HIPECを実施。胃の半分、脾臓、胆嚢などを切除し、残存腫瘍を摘出。
- 術後、印環細胞(悪性度の高い細胞)とハイグレード型が確認され、再発リスクが高いと診断。予防的に経口抗がん剤(ゼローダ)を開始。
- 現在の状況:
- 十二指腸近くに3cmの再発腫瘍を発見し、3回目の開腹手術+HIPECを実施。
- 現在は薬物療法を続けつつ経過観察中。マーカーは上昇傾向だが、体調は良好。