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がん闘病記

精巣腫瘍 闘病記|河野順さんの抗がん剤開発者としての視点と再発からの復活 LA Butterflyまとめ

精巣腫瘍 闘病記:製薬企業勤務の河野順さんがステージIAからIIAへの再発を経験。手術とEP療法で闘い抜いた記録。抗がん剤開発者の視点で綴る。

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

河野順さん闘病まとめ:

精巣腫瘍 闘病記をテーマに、河野順さんの経験を紹介します。河野さんは製薬企業に勤める50歳の時に精巣腫瘍(ステージIA)を発症し、右精巣摘出手術を受けました。その後、53歳で傍大動脈リンパ節転移(ステージIIA)が発覚し、化学療法(EP療法)を4クール実施。現在54歳で経過観察中です。抗がん剤開発の知識を持つ彼ならではの冷静な視点と、闘病中の工夫や気づきが詰まった物語です。

精巣腫瘍 闘病記で見つけた自分らしさと夢:

河野順さんの精巣腫瘍 闘病記は、がんとの向き合い方を通じて自分らしさを見つける旅でもありました。製薬企業に勤め、抗がん剤開発に携わってきた彼は、50歳で精巣腫瘍と診断された時、「2人に1人ががんになる」という知識から冷静に受け止めました。しかし、闘病を通じて気づいたのは、自分を支える周囲の存在の大きさです。例えば、入院前日に同僚が戦国武将の故事に倣ってお茶をたててくれたエピソードは、彼に「戻ってくる場所がある」という希望を与えました。

この経験から、河野さんは「自分らしさとは何か」を深く掘り下げます。学生時代から抗がん剤研究に情熱を注いできた彼にとって、がんは敵であると同時に、長年向き合ってきたテーマでもあります。闘病中もエクセルで副作用を記録するなど、研究者としての姿勢を崩さなかったのは、彼らしい一面です。一方で、治療後の経過観察中に感じた「再発の不安」や「孤独感」は、誰かに支えられることで乗り越えられることを教えてくれました。

夢についても、河野さんは新たな視点を得ました。かつては仕事中心の生活だった彼ですが、がんを経験したことで「周囲とのつながりを大切にしながら生きる」という目標が明確に。マギーズ東京での対話や、看護師とのコミュニケーションを通じて、彼は自分の力を取り戻し、自立した人生を再構築しています。精巣腫瘍というがんとの闘いは、彼に人生の優先順位を見直すきっかけを与えたのです。

前向きで力を与える発言や考え:

  • 「人は人によって支えられる」: 「元気な時は気づかないけれど、がんになって周囲の支えがあって今があると思うんです。」
  • 「闘病は自分を知る旅」: 「精巣腫瘍と向き合う中で、自分の強さも弱さも見えてきたと思うんです。」
  • 「小さな工夫が大きな違いに」: 「看護師さんの負担を減らす工夫が、結果的に自分の入院生活を楽しくしたと思うんです。」
  • 「再発しても希望はある」: 「ステージIIAになっても、抗がん剤が効くがん種だと知っていたから前を向けたと思うんです。」

(がんノート)

河野順さんの闘病記録:

  • 初発診断(2016年11月、50歳)
    • 症状:右精巣の軽度な腫れと痛み(ジーンズに触れる感覚)。
    • 受診:泌尿器科クリニックで触診とエコー検査。
    • 告知:3分で「がんです」と明確に診断。ステージIA。
    • 治療:中堅病院で右精巣摘出手術(所要時間70分、癒着あり)。
    • 経過:術後痛みはあるが回復し、経過観察へ。
  • 再発診断(2018年12月、53歳)
    • 症状:3カ月に1度のCT検査で傍大動脈リンパ節転移発覚。
    • 受診:県立がんセンターで造影CTとPET-CT検査。
    • 診断:ステージIIA。
    • 治療:化学療法(EP療法:エトポシド+シスプラチン)を4クール(約3カ月)。
      • 理由:精巣腫瘍は抗がん剤が効きやすく、40歳以上で肺毒性の強いブレオマイシンを避けた。
    • 退院:2019年3月、現在経過観察中。
    • 治療中は味覚障害やしゃっくりなどの副作用を記録し、看護師との対話を助けました。

精巣腫瘍 闘病記の中心である精巣腫瘍について解説します。精巣腫瘍は、男性の精巣(睾丸)に発生するがんで、比較的まれ(年間約1,000人程度、日本)ですが、若年層(20~40歳)に多い傾向があります。しかし、河野さんのように50歳以上で発症する場合もあります。主に「セミノーマ」と「非セミノーマ」に分類され、河野さんのケースは詳細不明ですが、抗がん剤が効きやすい特徴を持つことが治療選択に影響しました。

  • 症状: 精巣の腫れや硬さ、痛み(河野さんのように軽度な場合も)。
  • 転移: 傍大動脈リンパ節(後腹膜)への転移が典型的。
  • 治療: 手術(精巣摘出)と化学療法が主流。EP療法はシスプラチンとエトポシドを組み合わせたもの。
  • 予後: 早期発見なら治癒率は90%以上と高い。

参照ソース:

  1. 日本泌尿器科学会「精巣腫瘍診療ガイドライン」
    URL: https://www.urol.or.jp/
    内容: 精巣腫瘍の分類と治療法の詳細。
  2. がん研究会有明病院「精巣腫瘍について」
    URL: https://www.jfcr.or.jp/
    内容: 症状と予後の解説。
  3. 国立がん研究センター「がん情報サービス」
    URL: https://ganjoho.jp/
    内容: 統計データと治療選択肢。