胚細胞腫瘍 闘病記を田中譲士さんが語る。19歳で全身転移の診断を受け、過酷な治療を乗り越え大学合格を果たした感動の物語。支えと希望の力とは?
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
川畑翔平さん闘病まとめ:
嗅神経芽細胞腫という希少がんに28歳で罹患した川畑翔平さんの闘病記は、理学療法士としての夢や結婚への希望が一変する中、健康の価値を再認識する軌跡です。愛知県名古屋で生まれ育ち、野球観戦とゴルフを愛する彼が、手術や陽子線治療、婚約破棄といった試練を乗り越え、前を向く姿を描きます。この記事では、嗅神経芽細胞腫との闘いを通じて見つけた自分らしさや希望を、彼のユニークな視点から深掘りします。
嗅神経芽細胞腫 闘病記で見つけた自分らしさ:
川畑翔平さんは、嗅神経芽細胞腫という希少がんに直面する前、理学療法士として患者の回復を支える日々を送っていました。高校時代に「金八先生」に憧れ教師を目指したものの、医療への興味から理学療法士の道へ。夢を叶えた27歳でプロポーズし、人生の頂点を迎えた矢先、鼻血をきっかけに嗅神経芽細胞腫が発覚します。「予想だにしていなかった」と語る彼にとって、この病は自分らしさを見直す契機となりました。
治療中、仕事復帰や患者会「いずみの会」への参加を通じて、川畑さんは新たな挑戦を始めます。ゴルフや瞑想といった趣味を再開し、心身のバランスを保つ工夫を重ねました。特に、患者としての経験を活かし、同じ境遇の人に勇気を与えたいという想いは、彼の理学療法士としての使命感と重なります。嗅神経芽細胞腫の闘病記を通じて、彼は「健康であることが夢を叶える基盤」と気づき、自分らしい生き方を模索し続けています。
前向きで力を与える発言や考え:
- 「治療を頑張ろう」: 「どん底より前を向けたかなと思うんです。」
- 「健康が一番の幸せ」: 「心も体も健康であることが生きていく上で何よりも大切だと思うんです。」
- 「新たな挑戦を」: 「何かしら自分から行動しようと思うんです。」
- 「見えるようになった」: 「視力が回復するとテンションが上がると思うんです。」
- 「患者会で役に立ちたい」: 「自分の経験を誰かの勇気に変えたいと思うんです。」
(がんノート)
川畑翔平さんの闘病記録:
- 初期症状: 右側からの鼻血が1時間以上止まらず、病院を受診。副鼻腔炎と診断され止血治療。
- 再発: 1年後に同様の鼻血が再発し、止血剤で対応。
- ポリープ切除: 1カ月後の出血でポリープが発見され、手術で切除。
- 診断確定: 切除組織の細胞診で嗅神経芽細胞腫が発覚。CTとMRIで脳硬膜への浸潤を確認し、ステージC (T4M0N0)。
- 手術: 内視鏡による頭蓋底腫瘍摘出術を実施。鼻からアプローチし、周辺骨を一部摘出。
- 陽子線治療: 手術で取りきれなかった微細な細胞を対象に、失明リスクを避けるため陽子線を選択。2カ月間実施。
- 後遺症治療: 陽子線による放射線網膜症で右目がぼやけ、レーザー手術を2回。後に硝子体出血を経験し、現在治療中。
嗅神経芽細胞腫の治療は、手術と放射線を組み合わせたスタンダードなアプローチが取られました。
嗅神経芽細胞腫(Olfactory Neuroblastoma)は、鼻腔や副鼻腔に発生する極めて稀な悪性腫瘍です。嗅神経に由来し、脳硬膜や眼窩への浸潤が特徴で、川畑さんのようにステージCと診断されるケースもあります。症状は鼻血や鼻づまりから始まり、進行すると視覚障害や頭痛を引き起こすことがあります。治療は手術と放射線が主で、陽子線治療が選択される場合も。
参照情報ソース:
- 国立がん研究センター 希少がんセンター
- URL: https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/
- 参考内容: 嗅神経芽細胞腫の概要と治療法。
- がん情報サービス
- URL: https://ganjoho.jp/
- 参考内容: がんのステージ分類(TMN分類)と患者向け情報。
- 日本耳鼻咽喉科学会
- URL: https://www.jibika.or.jp/
- 参考内容: 鼻腔腫瘍の診断と症状解説。