河野俊介さんのスキルス胃がん 闘病記。ステージ4の診断から治療、患者コミュニティ「ひまわり」立ち上げまで。アニメ愛と前向きな姿勢で挑む人生を紹介します。
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
河野俊介さん闘病まとめ:
スキルス胃がん 闘病記を通じて、河野俊介さんが33歳でステージ4のスキルス胃がんと診断されてから、治療や再発、患者コミュニティ「ひまわり」の立ち上げに至るまでの経験を共有します。化学療法や手術、免疫療法を繰り返しながらも、アニメやサッカーへの情熱、家族との時間を大切にし、前向きに生きる姿勢が印象的です。この記事では、河野さんのユニークな視点や学びを掘り下げ、スキルス胃がんの闘病がもたらした気づきを紹介します。
スキルス胃がん 闘病記:自分らしさの発見と夢:
スキルス胃がんの闘病を通じて、河野俊介さんは自分らしさを見つめ直しました。33歳でステージ4の診断を受けたとき、ショックと向き合いながらも、アニメやマンガ、サッカーといった趣味が心の支えに。愛用のキャスケットをかぶり、どんなときも自分を表現することを忘れません。
河野さんの闘病は、スキルス胃がんという希少な病と向き合う過酷な旅でしたが、そこで見つけたのは「当たり前の日常の価値」。子どもたちとのゲーム『フォートナイト』の時間や、家族との何気ない会話が宝物だと気づきました。彼は言います。「普通に起きて、子どもと遊んで、妻と話す。それが当たり前じゃない」。この気づきは、スキルス胃がんの闘病がもたらした大きなギフトです。
夢についても、河野さんは明確なビジョンを持っています。AYA世代(15~39歳)のスキルス胃がん患者や他の若年患者とつながる場を作りたいという思いから、患者コミュニティ「ひまわり」を立ち上げました。「1人じゃないと感じられる場所を増やしたい」と語る彼の夢は、闘病中でも色あせることはありません。アニメ『クレヨンしんちゃん』の「ひまわり」のように、どんな環境でも明るく咲く強さを象徴しています。
スキルス胃がんの闘病は、時に絶望的な瞬間もありました。腹膜播種の再発や人工肛門の決断、医療用麻薬による痛みのコントロール。こうした試練の中でも、河野さんは自分らしさを失わず、夢を追い続けます。彼のストーリーは、スキルス胃がんに立ち向かう人々に希望を与えるだけでなく、人生のどんな局面でも自分を大切にする勇気を教えてくれます。
前向きで力を与える発言や考え:
- 「当たり前のことが当たり前じゃない」:「スキルス胃がんになって、日常の小さな幸せが宝物だと気づいたんです。」
- 「1人じゃないと感じたい」:「AYA世代の患者とつながることで、スキルス胃がんの闘病も乗り越えられると思うんです。」
- 「自分らしく生きる」:「キャスケットをかぶってアニメを楽しむ。それが僕のスキルス胃がんとの向き合い方なんです。」
- 「やれることはやる」:「オプジーボが効くか分からないけど、スキルス胃がんと闘うために挑戦し続けると思うんです。」
- 「家族との時間が力」:「子どもと『フォートナイト』をやる時間が、スキルス胃がんのつらさを忘れさせてくれるんです。」
(がんノート)
河野俊介さんの闘病記録:
- 診断(2019年、33歳)
- 症状:持続する胃の痛み。
- 検査:街のバリウム検診で異常を指摘され、胃カメラでスキルス胃がんを確認。
- 診断結果:ステージ4のスキルス胃がん、腹膜播種の疑い。手術不可、余命宣告も。
- 治療の経過
- 抗がん剤(シスプラチン+TS-1):吐き気や便秘が強く、救急搬送も。スキルス胃がんの進行抑制を目指す。
- 胃全摘手術(2020年頃):当初不可能と言われたが、抗がん剤で縮小し実施。希望の光に。
- 術後抗がん剤(シスプラチン+TS-1):標準治療外のケースで継続。
- 肺炎:治療中に発症、入院。スキルス胃がん以外の合併症に苦しむ。
- 腹膜播種の再燃と狭窄:直腸狭窄で絶食。パクリタキセルで治療も効果限定的。
- 人工肛門造設:狭窄改善せず決断。抵抗感を乗り越え受け入れる。
- アカシジア(錐体外路症状):睡眠導入剤の副作用でそわそわ感。精神的に最もつらい時期。
- 医療用麻薬(フェントステープ、オプソなど):痛み管理で使用。1日7~8回のオプソも。
- オプジーボ(免疫チェックポイント阻害剤):増悪後、ようやく開始。効果は未確定。
- 高カロリー輸液と訪問介護:絶食継続中、点滴管理で自宅療養。
スキルス胃がん(スキルス性胃がん)は、胃がんの一種で、胃壁を硬く厚くする特徴を持つ希少ながんです。一般的な胃がん(腺がん)とは異なり、早期発見が難しく、進行が早い傾向があります。河野俊介さんのケースのように、若年層(30代)での発症もまれで、ステージ4では腹膜播種(腹膜への転移)が問題となります。
- 特徴
- 胃壁が硬くなり、しこりや潰瘍が目立ちにくい。
- バリウム検査や胃カメラでも見逃されやすく、診断時には進行している場合が多い。
- 腹膜播種やリンパ節転移が頻発し、手術が難しい。
- 症状
- 持続する胃の痛み、消化不良、食欲不振。
- 進行すると腹水や腸閉塞(河野さんの直腸狭窄など)が現れる。
- 治療
- 抗がん剤(シスプラチン、パクリタキセルなど)で縮小を目指す。
- 手術は限定的だが、河野さんのように縮小後に可能になる場合も。
- 免疫療法(オプジーボ)や緩和ケア(医療用麻薬)も選択肢。
参照情報
- 日本胃癌学会「胃癌治療ガイドライン」(https://www.jgca.jp/guideline.html):スキルス胃がんの診断基準や治療法を解説。
- 国立がん研究センター「胃がん」(https://www.ncc.go.jp/jp/information/stomach_cancer):スキルス胃がんの特徴や統計データを提供。
- がん情報サービス「スキルス性胃がん」(https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/skills.html):患者向けに分かりやすい説明。