住野博子さんの膵内分泌腫瘍闘病記。シングルマザーの看護師が希少がんに立ち向かい、セカンドオピニオンや夢への挑戦で前進。感動の物語を紹介します。
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
住野博子さん闘病まとめ:
住野博子さんの膵内分泌腫瘍闘病記は、シングルマザーとして3人の子育てをしながら、希少がんである膵内分泌腫瘍と向き合った感動的な物語です。広島県東広島市出身の看護師である住野さんは、2021年に健康診断で異常が見つかり、膵臓がんの疑いから膵内分泌腫瘍と診断されました。薬物療法や手術、セカンドオピニオンを通じて前向きに闘病を続け、心理カウンセラーの資格取得や英会話学校への挑戦など、自分らしさを見つけながら未来を切り開いています。この記事では、住野さんの膵内分泌腫瘍闘病記を通じて、彼女の強さや学び、夢への一歩を詳しく紹介します。
膵内分泌腫瘍闘病記で見つけた自分らしさ:
住野博子さんの膵内分泌腫瘍闘病記は、ただ病と闘うだけでなく、自分自身を見つめ直し、新たな夢を追い求める過程でもあります。広島県東広島市で3人の子どもを育てるシングルマザーとして、看護師の資格を取得し、マイホームを手に入れるなど、住野さんは常に前を向いてきました。しかし、2021年の健康診断で膵内分泌腫瘍が発覚。突然の告知は、彼女の人生に大きな試練をもたらしました。
それでも住野さんは、闘病を通じて自分らしさを見つけ出します。例えば、心理カウンセラーの資格取得は、自身の心の動きを理解し、子どもたちや周囲の人々との関係を深めるきっかけとなりました。彼女はこう振り返ります。「自分の心の状態を知りたかった。しんどい時期に、自分の気持ちと向き合うことができたんです。」この学びは、膵内分泌腫瘍という希少がんとの闘いの中で、彼女を精神的に強くしました。
さらに、住野さんが英会話学校に通い始めた背景には、大きな夢があります。「いつかボランティアナースとして海外で活躍したい」という目標です。膵内分泌腫瘍の闘病中にもかかわらず、彼女は未来を見据え、新たな一歩を踏み出しました。この行動力は、彼女が自分らしさを失わずに生きる姿勢を象徴しています。住野さんの物語は、病気を経験することで、かえって人生の目的や喜びを再発見できることを教えてくれます。
彼女の趣味である映画鑑賞も、闘病中の癒やしとなりました。特に『ショーシャンクの空に』は、希望を失わずに前に進む姿に共感を覚えたといいます。住野さんの膵内分泌腫瘍闘病記は、困難な状況でも自分を見失わず、夢を追い続ける姿を通じて、多くの人に勇気を与える物語です。
住野さんの膵内分泌腫瘍闘病記で印象的なのは、彼女が推薦する本『奇跡のバックホーム』(横田慎太郎著)(Amazon)です。この本は、元阪神タイガースのプロ野球選手・横田慎太郎さんが脳腫瘍と闘いながら、引退試合で感動的なバックホームを成功させた実話に基づいています。住野さんはこの本に深い影響を受けたと語ります。
「がんになったことを隠したかった。でも、横田選手が自分の経験を希望に変えて前に進む姿を見て、私も誰かに勇気を与えられるかもしれないと思うようになったんです。」住野さんのこの言葉は、膵内分泌腫瘍の闘病中に感じた葛藤と、そこからの解放を象徴しています。彼女にとってこの本は、病気を「なかったことにする」のではなく、人生の一部として受け入れ、未来に進む力を与えてくれる存在でした。
前向きで力を与える発言や考え:
- 「人に甘えることは弱さじゃない」:「1人で全部背負おうとしていたけど、膵内分泌腫瘍になって、家族や友人に頼る大切さを思うんです。」
- 「感謝が人生を変える」:「闘病中、支えてくれる人たちの存在に気づいて、みんなに感謝する気持ちが強くなったと思うんです。」
- 「自分の気持ちを大切に」:「今までは我慢ばかりだったけど、膵内分泌腫瘍を経験して、食べたいものややりたいことを正直に生きようと思うんです。」
- 「夢を持つことが力になる」:「海外でボランティアナースになる夢が、膵内分泌腫瘍の闘病を乗り越える原動力だと思うんです。」
(がんノート)
住野博子さんの闘病記録:
住野さんの膵内分泌腫瘍闘病記における診断と治療の過程は、希少がんならではの複雑さと、彼女の行動力によって乗り越えられた軌跡です。以下に詳細をまとめます。
- 健康診断での発見(2021年)
- 職場での健康診断で腹部エコー検査に異常が見つかる。
- 血液検査に異常はなかったが、CT検査で膵臓に影が確認される。
- 紹介状を受け取り、翌日には総合病院を受診。
- 初期診断
- 総合病院でCT、MRI、腹部エコー、血液検査、細胞診を実施。
- 初めは「膵臓がんの可能性が高い」と告知される。
- 膵臓がんの5年生存率の低さ(約7-10%)を背景に、精神的なショックを受ける。
- 薬物療法
- 手術前に術前化学療法として、ゲムシタビンとTS-1を併用。
- 副作用は軽度で、肌の黒ずみや味覚障害があったものの、大きな苦痛はなし。
- 約数カ月の治療後、手術へ移行。
- 手術:膵体尾部切除術
- 膵臓の3分の2と脾臓を切除する手術を実施。
- 入院期間は約2週間。
- 術後の病理検査で「膵内分泌腫瘍」と確定診断。悪性度は膵臓がんより低く、グレード2と評価。
- セカンドオピニオン
- 希少がんの情報不足から、大阪の病院でセカンドオピニオンを求める。
- 再度の生検で悪性度がグレード1に下がり、詳細な情報提供で安心感を得る。
- 患者会や専門医のネットワークを活用して病院を選択。
- 術後の合併症と治療
- 手術後、傷口の化膿や低血糖などの副作用に悩まされる。
- 2022年に急性腹痛が発生。原因は膵液漏れによる膵仮性嚢胞。
- 超音波内視鏡下膵仮性嚢胞ドレナージを実施。口からカメラを挿入し、胃にステントを設置して膵液を排出。
- 職場復帰直前の入院となり、精神的に落ち込むが、治療に専念。
住野さんの膵内分泌腫瘍闘病記は、診断の不確実性や治療の困難さを乗り越える過程で、彼女の強い意志と周囲のサポートが大きな役割を果たしました。
膵内分泌腫瘍とは?詳細な説明と参照情報
膵内分泌腫瘍闘病記の中心となる「膵内分泌腫瘍(Pancreatic Neuroendocrine Tumor, PNET)」は、膵臓の内分泌細胞に発生する希少ながんです。以下にその特徴を詳しく説明します。
- 定義と特徴
- 膵内分泌腫瘍は、膵臓のホルモン産生細胞に由来する腫瘍で、膵臓がん(膵腺がん)とは異なる。
- 発生率は年間10万人に1-5人とまれで、全体のがんの約1-2%を占める。
- 進行速度は一般的に遅く、悪性度が低い場合が多いが、転移の可能性もある。
- グレード1(低悪性)からグレード3(高悪性)まで分類され、住野さんの場合は当初グレード2、後にグレード1と診断。
- 症状
- 多くの場合、無症状で健康診断や偶然発見される(住野さんのケースも同様)。
- ホルモン過剰による症状(例:低血糖、消化器症状)が現れる場合も。
- 進行すると腹痛や黄疸、体重減少などがみられる。
- 診断方法
- 画像診断(CT、MRI、超音波内視鏡)で腫瘍を確認。
- 生検や血液検査でホルモン値や腫瘍マーカーを評価。
- 住野さんのように、初期には膵臓がんと誤診されるケースも。
- 治療方法
- 手術:腫瘍の局在例では切除が第一選択(住野さんの膵体尾部切除術)。
- 薬物療法:ソマトスタチンアナログや化学療法(ゲムシタビンなど)を使用。
- その他:放射線療法や分子標的薬が進行例で検討される。
- 予後
- 住野さんの場合、低グレードで早期発見だったため、予後は比較的良好。
参照情報
- 国立がん研究センター:希少がん情報
- URL: https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/pancreatic_net/
- 参考内容:膵内分泌腫瘍の診断・治療ガイドラインと統計データ。
- 日本膵臓学会:膵内分泌腫瘍の解説
- URL: https://www.suizou.org/
- 参考内容:膵内分泌腫瘍の病理学的分類と治療選択の詳細。
- Cancer.Net(ASCO)
- URL: https://www.cancer.net/cancer-types/neuroendocrine-tumors-pancreas
- 参考内容:国際的な視点での膵内分泌腫瘍の症状と予後情報。