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子宮頸がん闘病

「松谷昴星さんの悪性リンパ腫 闘病記:やり投げアスリートの希少がんとの戦い」LA Butterflyまとめ

松谷昴星さんの悪性リンパ腫 闘病記。希少な節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型と闘い、SMILE療法や移植で社会復帰を目指すアスリートの物語。希望と勇気をあなたに。

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

松谷昴星さん闘病まとめ:

悪性リンパ腫の闘病記として、松谷昴星さんの経験は、希少ながんである節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型との向き合い方をリアルに描いています。28歳で告知を受けた松谷さんは、島根県出身のアスリートで、やり投げ選手としての情熱と市役所職員としての責任感を持ちつつ、母の胃がんや自身の悪性リンパ腫という試練に立ち向かいました。SMILE療法や末梢血幹細胞移植、放射線治療を経て社会復帰を目指す彼の物語は、困難を乗り越える力と前向きな姿勢を伝えています。

悪性リンパ腫 闘病記で見つけた自分らしさ:

松谷昴星さんの悪性リンパ腫の闘病記は、単なる病との戦いを超え、自己発見の旅でもあります。島根県出身の29歳、やり投げ選手として鍛え上げた体と精神は、悪性リンパ腫という予期せぬ試練に直面しても揺るぎませんでした。彼は「社会人アスリート」として5年間、陸上競技に情熱を注ぎ、筋トレや洋画鑑賞(特にマーベルや『インターステラー』のような壮大なSF)で自分を磨いてきました。こうした趣味は、闘病中も彼の精神を支える重要な要素でした。

悪性リンパ腫の告知を受けたとき、松谷さんは28歳。母の胃がんによる死や自身の体調変化(頭痛や首のしこり)に直面しながらも、冷静に状況を受け止めました。闘病中、彼は「最悪を想定して最善を尽くす」という哲学を貫き、治療の不確実さや長期入院のメンタル負担を乗り越えました。特に印象的なのは、治療の合間に自分の病気や公的制度、保険について調べたこと。これにより、将来への備えを整え、不安を軽減しました。

松谷さんの夢は、やり投げのフィールドに戻ること、そして市役所職員として地域に貢献することです。悪性リンパ腫の闘病は、彼に「自分らしさ」を再確認させる機会となりました。アスリートとしての粘り強さ、家族や妻との絆、映画から得るインスピレーション――これらが彼を支え、治療終了後の社会復帰への希望を育みました。闘病を通じて、彼は「辛い思い出を軽く語る」ことで過去をポジティブに捉え直し、未来への一歩を踏み出しています。

彼の物語は、悪性リンパ腫という病を抱えながらも、自分を失わず、夢を追い続ける大切さを教えてくれます。松谷さんが語る「余裕だったと口にする」姿勢は、自己肯定感を保ち、周囲に希望を与える彼独自の強さです。この闘病記は、どんな逆境でも自分らしさを見失わないためのヒントに溢れています。

前向きで力を与える発言や考え:

  • 「最悪を想定して最善を尽くす」: 「動じない心を作れると思うんです。」
  • 「辛い思い出を軽く語る」: 「過去を辛いものとして残さないようにしたいと思うんです。」
  • 「治療終了に期待しすぎない」: 「気長に進むことでメンタルが安定すると思うんです。」
  • 「病気や制度を調べる」: 「不安を減らし、未来に備える時間になると思うんです。」
  • 「社会復帰を急がない」: 「自分のペースで進むのが大事だと思うんです。」

(がんノート)

松谷昴星さんの闘病記録:

  • 初期症状(2021年8月):
    • トレーニング中の頭痛。
    • 首に豆粒大のしこりを発見。
    • 地元総合病院の夜間受診で経過観察を勧められる。
  • 症状悪化(8月下旬~9月):
    • 首の左側がパンパンに腫れ、顎の輪郭が不明瞭に。
    • 耳鼻科を3回受診するも原因不明。
    • 血液検査で異常なし、紹介状で総合病院へ。
  • 総合病院での検査(9月):
    • 針生検で細胞採取、量不足で診断つかず。
    • 5cm切開による外科的生検を実施、細胞を大学病院へ送付。
  • 大学病院での診断(10月):
    • 悪性リンパ腫(節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型、ステージ3)と診断。
    • CT、鼻腔内細胞の生検でがん細胞を確認。
  • 治療開始(10月~12月):
    • SMILE療法: 抗がん剤の組み合わせ療法(3週間入院×3回)。
    • 副作用は軽度、吐き気や体調不良ほぼなし。
    • メンタル面で「治療のカウントダウン」が負担に。
  • 末梢血幹細胞採取(2022年1月):
    • 自己末梢血幹細胞を採取、後の移植に備える。
  • 大量化学療法(2022年2月):
    • 32日間入院、強力な抗がん剤でがん細胞を攻撃。
    • 白血球ゼロのリスクに備え、事前採取の細胞を移植。
  • 移植(2月):
    • 15分で末梢血幹細胞を点滴で戻す。
    • ステロイドの影響で不眠、1週間ほぼ睡眠なし。
  • リハビリ(2月~3月):
    • 理学療法士指導で運動開始、生活リズムを整える。
  • 親知らず抜歯(3月):
    • 感染予防のため遅れて実施、痛みが強く辛い経験。
  • 放射線治療(3月~5月):
    • 平日25回、1回10分の照射。
    • 大学病院近くに家を借り、徒歩で通院。
  • 治療終了と社会復帰(5月~6月):
    • 5月に治療終了、6月に精密検査予定。
    • 時短勤務で市役所に復帰予定。

悪性リンパ腫の説明

悪性リンパ腫は、リンパ系(免疫系の一部)の細胞ががん化する病気です。松谷さんが診断された「節外性NK/T細胞リンパ腫鼻型」は、悪性リンパ腫の中でもまれで、全症例の約3%を占めます。主に鼻腔や副鼻腔に発生し、アジア人に多い傾向があります。症状には鼻づまり、首のリンパ節の腫れ、発熱などがあり、松谷さんのように首のしこりや頭痛が初期徴候となる場合も。

病気の特徴:

  • 分類: 非ホジキンリンパ腫の一種。NK細胞またはT細胞由来。
  • 進行: ステージ3(松谷さんの場合)は複数リンパ節や鼻腔外への広がり。
  • 診断の難しさ: 希少性ゆえに生検や複数検査が必要。
  • 治療: SMILE療法(ステロイド、メソトレキサート、イフォスファミド、L-アスパラギナーゼ、エトポシドの組み合わせ)、放射線、造血幹細胞移植が一般的。

参照情報:

  1. 日本血液学会: 「悪性リンパ腫ガイドライン」
    URL: https://www.jshem.or.jp/guideline/lymphoma.html
    内容: 悪性リンパ腫の診断・治療の標準的な指針。
  2. 国立がん研究センター: 「悪性リンパ腫」
    URL: https://www.ncc.go.jp/jp/information/disease/lymphoma.html
    内容: 病気の概要、疫学、治療法の解説。
  3. Lymphoma Research Foundation: 「NK/T-Cell Lymphoma」
    URL: https://lymphoma.org/aboutlymphoma/nhl/nktcell/
    内容: 節外性NK/T細胞リンパ腫の特徴と治療。