LA Butterfly

がん闘病記

村本高史さんの食道がん闘病記:頸部食道がんを乗り越え食道発声法で新たな声を LA Butterflyまとめ

村本高史さんの食道がん闘病記。頸部食道がんを克服し、食道発声法で声を復活。家族や仕事、キャンサーギフトを語る感動の物語。食道がん患者に希望を!

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

村本高史さん闘病まとめ:

食道がん闘病記として、村本高史さんの頸部食道がんとの闘いは、初発から再発、二度の大手術を経て食道発声法を習得するまでの感動的な物語です。2009年にステージⅡの食道がんと診断され、放射線治療で一旦消失したものの、2011年に再発。声帯を失う手術を乗り越え、現在は人事の専門職として活躍しながら、がんサバイバーコミュニティの立ち上げを目指しています。家族や職場の支え、キャンサーギフトとしての気づきを語る村本さんの経験は、食道がん患者に希望を与えます。

食道がん闘病記で見つけた自分らしさと夢:

村本高史さんの食道がん闘病記は、単なる病との闘いを超え、自分らしさの発見と新たな夢の追求の物語です。食道がんによる声帯摘出は、コミュニケーションの根幹を奪う試練でしたが、食道発声法の習得を通じて村本さんは新たな「声」を手に入れました。この過程で、彼は「一日一日の大切さ」と「人とのつながり」の価値を再認識。がんを経験する前には気づかなかった、日常の尊さを「キャンサーギフト」として受け止めています。

村本さんの夢は、多様な人々が率直に語り合い、安心感の中で挑戦や創造が生まれる社会を築くこと。人事の専門職として、職場でのインクルーシブな環境づくりに貢献し、がんサバイバーのコミュニティを立ち上げる計画を進めています。このコミュニティは、社内での対話を皮切りに、他の企業とも連携し、がん経験者の声を社会に届ける場を目指しています。食道がん闘病記を通じて、村本さんは自分を「弱さも含めて受け入れる」ことで、他人を励ます存在へと成長しました。

家族との時間も、村本さんの自分らしさを象徴します。50歳を過ぎてから生まれた息子(4歳)と娘(1歳)は、彼にとって生きる喜びそのもの。食道がんの再発を乗り越えたからこそ得られた家族との絆は、彼の夢を支える原動力です。村本さんの闘病記は、食道がんを経験した人々に「可能性を信じ、弱さを認め、つながりを大切にする」生き方を示しています。

前向きで力を与える発言や考え:

  • 「自分の可能性を信じる」: 「どんな人にも自分が気付いている以上の可能性があると思うんです。食道がんの試練を乗り越えたことで、自分の内なる力を信じられるようになりました。」
  • 「自分の弱さを受け入れる」: 「悲しいときは悲しい、つらいときはつらいと言えばいいと思うんです。食道がん闘病中、弱さを認めることが次のステップへの勇気になりました。」
  • 「人とのつながりを大切に」: 「人とつながっていれば、応援や希望がもらえると思うんです。食道がんサバイバー仲間との交流が、私に新たなエネルギーをくれました。」

(がんノート)

村本 高史さんの闘病記録:

  • 初発(2009年4月):
    • 診断: 喉の圧迫感や嚥下困難から消化器内科で内視鏡検査を受け、食道の入り口(頸部食道)に5cmの腫瘍を確認。ステージⅡの頸部食道がんと診断。
    • 治療:
      • 放射線治療: 4週間連日照射後、効果を確認しさらに2週間(計33日間)照射。
      • 抗がん剤: 初め週1回点滴投与したが体調悪化で中止。その後経口抗がん剤を併用。
      • 結果: 2009年夏、がん細胞消失を確認。以後3カ月に1回の経過観察。
  • 再発(2011年初夏):
    • 診断: 喉の違和感から定期検査で同部位に再発を確認。手術が必要と判断。
    • 治療:
      • 手術1(2011年9月): 食道上部切除、小腸(空腸)移植、喉頭(声帯含む)摘出。食べ物と呼吸の通り道を分離し、首に気管孔を設置。12時間の手術。
      • 手術2(同日): 初回手術の空腸が壊死し、緊急で同手術を再実施。喉頭全摘出。
      • 入院: 43日間(ICU26日間)。退院後、年内は自宅療養。
    • その後:
      • 食道発声法: 退院後、発声教室に通い、2014年春に卒業。首を押さえて話す技術を習得。
      • 経過観察: 5年経過で「完治」とされ、現在も定期検査を継続。

村本さんの食道がん闘病記は、頸部食道がんの特殊性と治療の過酷さを物語ります。


食道がんとは?詳細な説明

食道がんは、食道の粘膜に発生する悪性腫瘍で、主に扁平上皮がんと腺がんに分類されます。村本高史さんの場合、食道の入り口に発生する「頸部食道がん」は、扁平上皮がんの一種で、食道がん全体の約5-10%を占める稀なタイプです。以下に詳細を解説します。

  • 特徴:
    • 発生部位: 食道は上部(頸部)、中部、下部に分けられ、頸部食道がんは声帯付近(食道入口)に発生。村本さんの腫瘍は声帯裏に5cm。
    • 症状: 嚥下困難、喉の圧迫感、異常なげっぷ、声のかすれなど。村本さんはこれらを2009年初頭に自覚。
    • 危険因子: 喫煙、過度な飲酒、熱い飲食物、HPV感染など。村本さんの具体的な原因は不明。
  • 診断:
    • 内視鏡検査: 腫瘍の確認と生検。村本さんは消化器内科で即座に腫瘍を発見。
    • 画像検査: CTやPETで転移やステージを評価。村本さんはステージⅡと診断。
  • 治療:
    • 放射線・化学療法: 早期では放射線と抗がん剤を併用。村本さんはこれで初発を克服。
    • 手術: 再発や進行例では食道切除や喉頭摘出。頸部食道がんでは声帯摘出が伴う場合も。
    • 食道発声法: 声帯摘出後の発声手段として、食道粘膜を振動させる技術。
  • 予後:
    • 5年生存率: 早期発見で50-70%、進行例では20-30%。村本さんは再発後も完治。
    • 後遺症: 村本さんのように、首の気管孔や嗅覚低下、肩の突っ張りなどが生じる。

参照情報:

  1. 国立がん研究センター: 食道がんの疫学、診断、治療の概要。頸部食道がんの稀少性と治療の特殊性を確認。 
  2. 日本食道学会: 食道がんの分類と治療ガイドライン。扁平上皮がんの特徴を参照。
  3. がん情報サービス: 患者向けの症状や治療解説。村本さんの自覚症状との一致を確認。