舌癌闘病記を實原和希さんが語る。診断から治療、仕事復帰、夢まで、前向きな人生の物語。リスクコンサルタントとしての挑戦も!
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
實原和希さん闘病まとめ:
舌癌闘病記を通じて、實原和希さんがどのように舌癌と向き合い、人生を再構築したかを紹介します。口内炎から舌癌の発見、8~9時間に及ぶ再建手術、家族や仕事との向き合い方、そしてリスクコンサルタントとしての起業まで、彼女の経験は多くの人に勇気を与えます。特に、頭頸部がん患者会での活動や「ラッコのマイストーン」のメッセージは、闘病中の人々に希望を届けます。
舌癌闘病記で見つけた自分らしさ:
實原和希さんの舌癌闘病記は、単なる病気との闘いにとどまらず、自分らしさを見つけ、夢を再定義する旅でもありました。舌癌と診断された当時、彼女は保険会社の営業職として佐賀県伊万里市で働いていましたが、診断を機に人生の優先順位を考え直します。彼女は闘病を通じて、「理不尽なことを個性として楽しむ」ことの大切さを学びました。この考えは、彼女がリスクコンサルタントとして起業し、頭頸部がん患者会で活動する原動力となっています。
彼女の夢は「自分の選んだ道を正解にすること」。舌癌の後遺症で食事が難しくなり、話し方も変わりましたが、それを受け入れ、傷跡を「営業ツール」として活用するユーモアと強さを持っています。例えば、保険の営業では、自身の経験を話すことで顧客との信頼を築き、共感を生み出しています。このように、舌癌闘病記は彼女にとって、人生の新たな可能性を開くきっかけとなりました。
前向きで力を与える発言や考え:
- 「理不尽なことを個性と思って楽しむことが大切だと思います。」
舌癌による食事や会話の困難を「個性」と捉え、前向きに受け入れる姿勢を示しています。この言葉は、彼女が後遺症と向き合いながらも自分を肯定する過程で生まれたものです。 - 「ラッコが貝を食べるためにマイストーンを見つけたように、自分にできることを考えましょう。」
ラッコの例えを用いて、制約の中で自分にできることを見つける大切さを伝えています。このメッセージは、頭頸部がん患者会での活動にもつながっています。 - 「がんになったことで考え方が変わりました。それがギフトかどうか、今は分からないけれど、良かったと言えるように頑張ります。」
(がんノート)
實原和希さんの闘病記録:
- 診断の経緯
- 口内炎が2カ月で1.5cmに拡大。
- インターネットで「舌がん」を知り、病院を受診。
- 生検(組織を採取して顕微鏡で調べる検査)により、舌癌(扁平上皮がんの可能性が高い)と診断。
- 治療内容
- 手術:舌の一部を切除する部分切除術を実施。切除した部分には、手首の筋肉と血管を移植する再建手術(遊離皮弁移植術)を行った。手術時間は8~9時間。
- 入院:1カ月の入院期間中、リハビリや外出許可を得て友人の結婚式に参加。
- リハビリ:言語療法や嚥下療法を受け、会話と食事を可能な限り回復。
- 治療の医学的背景
- 舌癌の治療では、早期発見の場合、部分切除と再建手術が一般的。
- 再建手術では、血管付きの組織(皮弁)を移植し、舌の機能(発話・嚥下)を保つ。
- リハビリは、舌の可動域や筋力を回復させ、QOL(生活の質)を向上させるために重要。
舌癌の医学的説明
舌癌とは
舌癌は、舌の表面や側面に発生する悪性腫瘍で、頭頸部がんの一種です。主に扁平上皮がん(口腔の粘膜細胞から発生)が一般的で、喫煙、過度な飲酒、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染などがリスク要因とされます。實原さんの場合、口内炎が進行して診断に至った経緯は、舌癌の初期症状(潰瘍やしこり)として典型的です。
症状
- 舌の痛みやしこり
- 口内炎が治らない
- 嚥下困難や発話の変化
診断方法
- 視診と触診
- 生検(組織検査)
- CTやMRIで腫瘍の広がりを確認
治療方法
- 手術:部分切除や全摘、再建手術
- 放射線療法:腫瘍の縮小や再発予防
- 化学療法:進行がんや転移の場合
予後
早期発見(ステージI-II)の場合、5年生存率は70-90%。しかし、後遺症(発話や嚥下の困難)が残ることが多く、實原さんのようにリハビリが重要です。
参照ソース
- 日本頭頸部癌学会:
- 舌癌の診断・治療ガイドラインを提供。
- 国立がん研究センター:https://www.ncc.go.jp/
- 頭頸部がんの統計と治療法を解説。
- American Cancer Society:https://www.cancer.org/
- 舌癌のリスク要因と予後に関する情報。