
「子宮頸がん体験談|柳澤佳奈さんの診断から治療・音楽で乗り越えたペイシェントジャーニー」
LA Butterflyとは:
【大腸/肺がん闘病記】佐々木香織(カロリーナ)さん:がんとの戦いと希望の軌跡
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
柳澤佳奈さん闘病まとめ:
柳澤佳奈さんは、2015年に36歳で子宮頸がんを告知され、翌年1月に広範子宮全摘出手術を受けた北海道旭川市在住の女性です。双子の女の子を育てる母親であり、音楽が人生の支えでもあります。特にONE OK ROCKのライブ(2016年ライジングサン)を目標に闘病を乗り越え、ホイットニー・ヒューストンを歌うためにボイストレーニングを夢見るほどの音楽愛好家です。がんは不正出血から発覚し、個人病院から大きな病院への転院を経て、ステージ1b1期の子宮頸腺がんと診断されました。術後の後遺症や自己導尿の困難さに直面しながらも、家族やAYAshipの仲間と共に7年目の経過観察に至っています。仕事復帰、父との和解、グリーフケアを学ぶ夢など、がんを通じて得た気づきを語り、音楽と共に自分を信じる力を強調しています。
音楽の力:
「ONE OK ROCKがすごい好きで、ONE OK ROCKのライブを見に行くのを目標として、絶対この人の歌を生で聞きたいと思ってたら、凄いタイミングよく8月にライジングサン、ONE OK ROCK来るってなって」
「ライジングサンのフェス、2016年にONE OK ROCKが来たんです」
「その時に生きてて良かったって本当に思った。涙流しながら見てた」
- ONE OK ROCKの代表曲
- “Wherever You Are”(Amazon)
- ONE OK ROCKの代表的なバラードで、感情的な歌詞と力強いボーカルが特徴。2010年のアルバム『Nicheシンドローム』に収録され、ファンに愛される名曲
- Whitney Houstonの代表曲
- “I Will Always Love You”
- 1992年の映画『ボディガード』のサウンドトラックに収録されたこの曲は、Whitney Houstonの圧倒的な歌唱力で世界中に感動を与え、彼女の代表曲として知られています。
「ホイットニーヒューストンを歌えるようになりたいです」
「歌えるようになったら、披露したいと思います、ここで」
柳澤 佳奈さんの大腸がん闘病記録:
- 初期症状(2015年2月)
- 不正出血が頻発。生理以外のタイミングで出血が続き、特に発覚1カ月前からは「生理が終わらない」状態に。
- 夏頃から背中や腰のだるさ、疲れが取れない感覚が続くが、双子育児の疲労と見過ごす。
- 個人病院受診(2015年11月)
- 不正出血に加え、異臭を伴う異常なおりもの(魚が腐ったような匂い)が現れ、受診を決意。
- 子宮頸がん検診を実施。医師が診察中に「出血箇所」を発見し、ポリープではない「悪いもの」を疑う。
- 子宮体がん検査は痛みへの恐怖から拒否し、組織診(細胞を詳しく調べる検査)を勧められるが、心の準備不足で一旦持ち帰る。
- 再受診と大きな病院への転院
- 両親の勧めで翌日再受診。組織診の結果、腺状がん細胞が確認され、旭川厚生病院へ即日転院。
- 転院後、コルポスコピー(子宮頸部の組織採取検査)を再度実施し、がんの確定とステージ診断のため円錐切除術を提案される。
- 円錐切除術(2015年11月末)
- 子宮頸部を円錐状にくり抜く手術。2泊3日で実施。
- 翌月の検査結果で「子宮頸腺がん1b1期」と告知。予想外の進行度にショックを受け、診察室で泣き崩れる。
- セカンドオピニオン(札幌・北海道がんセンター)
- 標準治療(広範子宮全摘出とリンパ節郭清)に抵抗し、リンパ節温存の可能性(センチネルリンパ生検)を求めて受診。
- 医師から「手術は必須」「子宮温存は不可能」と断言され、厳しい現実を突きつけられる。
- 大量出血と緊急手術(2015年12月)
- 円錐切除後の傷がかさぶた状に剥がれ、動脈からの噴水のような出血が発生。職場で窓拭き中に発症。
- 緊急入院し、止血のため縫合手術を実施。保険適用外で10万円以上の費用がかかる。
- 広範子宮全摘出手術(2016年1月18日)
- 子宮、卵管、骨盤内リンパ節を摘出。卵巣は温存し、縫合して再配置。
- 9時間の手術で、腹腔鏡を使用し傷跡は最小限。予定では1週間で退院予定。
- 術後合併症
- コンパートメント症候群: 血栓予防のフットポンプの長時間使用で左足が腫れ、歩行不能に。1カ月で回復。
- 排尿障害: 膀胱神経の影響で残尿が200ml以上あり、自己導尿を余儀なくされる。半年後に自然回復。
- 経過観察(現在)
- 2021年4月に5年経過。年1回の婦人科受診で問題なし。肝臓数値の異常は飲酒が原因か。
参考資料:
LA Butterfly とは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちによってデザインされた日米仏対応プラットフォームです。その名前に込められたのは、さなぎの中から美しい蝶として羽ばたくイメージ。治療内容や医学的な情報よりも、サバイバーたちがどのように自分らしさを発見し、それを力に変えてきたかに焦点を当てています。彼らの言葉、学び、そして日常生活を支えたアイテムを共有することで、同じ道を歩む人々に希望と勇気を届けます。各サバイバーのストーリーは、時には本人へのインタビューを通じて深く掘り下げ、リアルで心に響くメッセージを届けます。LA Butterflyは、がんとの闘いの中で自分らしさを見つけ、輝き続ける人々の物語を紡ぐ場所です。
- サバイバーストーリーズ
- 子宮頸がん
- 大腸がん
リンク集:
- がんノート
- 【乳がん】サバイバー鈴木美穂さん 出産し24歳の自分に”未来はすごく幸せだよ。“
- 『もしもすべてのことに意味があるなら』(書籍)(Amazon)
- 【乳がん】ステージ4をきっかけに漫画家に/白戸ミフルさん
- 『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』白戸ミフル 著 (キノブックス) (Amazon)
- 【肝臓がん】自分らしく生きた山下弘子さん
- 【消化器系】女性向けがん患者向けSNS「Peer Ring Bleu」
- 【大腸がん】「語る! 大腸がんサバイバー カロリーナ」(You Tube)
- 【大腸がん】サバイバー 田中聡子さんの親子の闘病を描いた絵本 「ママのバレッタ」(Amazon)
- 【子宮頸がん】柳澤 佳奈さんの将来の夢はグリーフケアで誰かを支える存在に。『グリーフケア入門』(Amazon)
- 【子宮頸がん】サバイバーの尾崎さんががんサバイバーの女性たちと感情を短歌に込めて出版「あの風プロジェクト」