「宗綾子さんのがん闘病記|乳がんと子宮頸がんを乗り越えた48歳の軌跡」
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
宗綾子さん闘病まとめ:
宗綾子さんは、32歳で乳がん、35歳で子宮頸がんを経験したダブルキャンサーサバイバーで、現在48歳。乳がんはステージ1、子宮頸がんはステージ1Aと診断され、手術、ホルモン療法、放射線療法で治療を受けた。2003年に乳がんのしこりを発見し、翌年悪性と判明、転移はなかったものの闘病は精神的にも大きな挑戦だった。2007年にはホルモン療法の副作用から子宮頸がんが発覚し、卵巣と子宮を摘出。副作用に悩まされつつも工夫を重ね、治療を乗り越え、現在は寛解し経過観察中。情報不足の時代に自ら医学書を読み漁り、患者会「Çava!」を立ち上げるなど、前向きに活動。専業主婦から社長室長へとキャリアを築き、がんから「自分のために生きる」価値観や「日々の努力が自信になる」ことを学んだ。
「他人のため」から「自分のため」への転換:
宗綾子さんは、がんを通じて「他人のため」から「自分のため」に生きる価値観へとシフトし、自己決定力と自信を獲得しました。
- 変容前: 専業主婦として「誰かのために」尽くすことが中心。乳がん告知時、近所から「息子のために頑張れ」と言われても「しっくりこなかった」。
- きっかけ: ホルモン療法中に「息子の未来を自分がみたい」と気づき、「自分のために生きる」意識が芽生え、人生全般に拡大。
- 「息子の先々を自分が見たかった」「自分が何々をしたいから、どうしたいっていう考え方に変換された。」
- 変容後:
- 精神面: 「誰かのためではなく、自分のために」と決意。不安を抱えつつも「今の時間が自信につながる」と悟る。
- 行動面: 患者会「Çava!」を立ち上げ、仕事で社長室長に。自己実現へ踏み出した。
- 「毎日を粛々とこなすことが、大きな自信になるって思うんです。」
前向きで力を与える発言や考え:
- 「今の時間がきっと自信につながる」: 「毎日を粛々とこなすことが、振り返ったときに大きな自信になるって思うんです。」
「不安があっても経験が支える」: 「今何かあっても、昔ほど不安に潰されない。情報と経験があるから大丈夫って思うんです。」
「治療を工夫して乗り越える」: 「副作用もアイスノンや冷凍缶で乗り切った。自分なりの方法を見つけるのが大事だって思うんです。」
(がんノート)
宗綾子さんの闘病記録:
- 乳がん診断(2003年11月~2004年3月)
- 31歳時、右胸が腫れ、病院で右側にしこりを発見。
- 2004年3月(32歳)、当初良性とされたしこりが手術後に悪性(ステージ1)と診断。
- 発見時のしこりは明確な大きさ不明だが、胸全体がパンパンに腫れる症状から発覚。
- 乳がん治療
- 手術(2004年3月): しこり摘出手術。良性と思い込んでいたが悪性判明。
- センチネルリンパ節生検(2004年3月、術後2週間): 転移なしを確認。
- 放射線療法(2004年7月開始、5週間): 1日2回(9時と13時)の通院。16年前の標準治療で、自宅近くの病院を活用し毎日往復。
- ホルモン療法(2004年8月以降): ゴセレリン(注射)とノルバデックス(飲み薬)を開始。副作用としてホットフラッシュ、動悸、目まいを経験。
- 子宮頸がん診断(2007年2月)
- 35歳時、ホルモン療法の副作用チェックで婦人科受診。子宮頸部組織検査で悪性発覚(ステージ1A)。
- 半年間の経過観察でグレーゾーンが続き、最終的にがん確定。
- 子宮頸がん治療
- 手術(2007年4月): 子宮と卵巣を摘出。医師は「卵巣は残せる可能性も」と提案したが、再発リスク考慮と家族の判断で全摘。
- ホルモン療法(術後): エキセメスタン(アロマシン)を服用開始。関節痛の副作用でアナストロゾールに変更。アロマターゼ阻害薬を10年以上服用し、現在は終了。
- 経過観察
- 乳がんはホルモン受容体陽性のため、10年、20年後の再発リスクあり。現在も定期検査継続。
- 子宮頸がんは寛解状態で、48歳の現在も健康管理を重視。
参考資料: