LA Butterfly

がん闘病記

「清水佳佑さんの肺がん闘病記:ステージ4からHER2患者会結成と声の障害マーク発案まで」LA Butterflyまとめ

清水佳佑さんの肺がん闘病記。ステージ4の肺がんからHER2患者会「HER HER」結成、声の障害マーク発案まで。サッカーとDIYを愛する前向きな闘病生活を紹介します。

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

清水佳佑さん闘病まとめ:

肺がん 闘病記として、清水佳佑さんの闘病経験は、肺がんステージ4の診断から治験参加、患者会結成まで、困難を乗り越えながら前向きに生きる姿を描いています。サッカー愛好家でDIYを楽しむ清水さんは、声の障害マークの発案やHER2陽性肺がん患者会「HER HER」の立ち上げ、キャンサー名刺の作成など、独自の活動で自分らしさを発揮。家族や周囲のサポートを受けつつ、笑顔と好きなことを大切にする姿勢は、多くの人に勇気を与えます。この記事では、清水さんの肺がん闘病記を通じて、診断・治療の詳細や学んだ教訓、立ち上げた団体について詳しく紹介します。

肺がん闘病記で見つけた自分らしさ:

清水佳佑さんの肺がん闘病記は、ただ病と闘うだけでなく、自分らしさを見つけ、夢を追求する物語です。35歳で肺がんステージ3Bの告知を受け、後にステージ4へ進行した清水さんは、過酷な治療の中でサッカーやDIYといった趣味を大切にしました。サッカーは小学校からの情熱で、闘病中も心の支えに。DIYでは、創造性を発揮し、声の障害マークを自らデザインするなど、困難をクリエイティブな形で乗り越えました。

清水さんの自分らしさは、患者会「HER HER」の結成にも表れています。HER2陽性肺がん患者が少ない中、同じ境遇の人とつながりたいという夢を実現。患者会は情報共有の場となり、清水さん自身の希望にもつながりました。また、キャンサー名刺の作成は、がん患者としてのアイデンティティを前向きに表現する試みです。学会やセミナーで名刺を渡すことで、新たな対話が生まれ、仲間とのつながりが広がりました。

闘病を通じて、清水さんは「今を大切に、笑顔でいること」を学びました。心タンポナーデの苦しみを経験したからこそ、生きていることへの感謝が深まり、好きなことを追求する大切さを実感。家族との時間や患者会活動を通じて、夢を追い続ける姿勢は、肺がん闘病記を超えた普遍的なメッセージです。

前向きで力を与える発言や考え:

  • 「笑顔でいること」: 「笑顔でいることで、周りも明るくなると思うんです。」
    心タンポナーデで苦しんだ時期を乗り越え、笑顔が自分と周囲に希望を与えると実感した清水さん。この言葉は、どんな状況でも前向きでいることの大切さを伝えています。
  • 「好きなことをやる」: 「自分がやりたいことを見定めてやるのが大切だと思うんです。」
    サッカーやDIY、患者会活動など、好きなことに取り組むことで、清水さんは闘病の厳しさの中でも自分らしさを保ちました。この考えは、限られた時間を有意義に生きるヒントです。
  • 「仲間とのつながり」: 「やってみると、同じ思いの人が出てくると思うんです。」
    HER HERやキャンサー名刺を通じて仲間が増えた経験から、行動することで新たな出会いが生まれると清水さんは語ります。この言葉は、孤立しがちな患者に希望を与えます。

(がんノート)

清水さんの闘病記録:

  • 健康診断での発見(2019年頃)
    • 会社の年1回の健康診断で肺に影を検出。
    • 精密検査を勧められ、病院でCT検査を実施。
  • 精密検査と告知
    • 縦隔(肺と肺の間)に腫瘍を確認。
    • 生検(針で細胞を採取)を行い、肺がんステージ3Bと診断(35歳、2019年)。
    • 告知時は「青天の霹靂」で、診察室前で涙するほどのショック。
  • セカンドオピニオン行脚
    • 治療方針を模索し、6つの病院でセカンドオピニオンを実施。
    • 手術、化学療法、放射線治療の選択肢を検討。
  • ステージ4への進行
    • 手術前にがん性心膜炎を発症し、心膜にがんが浸潤。
    • 心嚢水がたまり、心タンポナーデで緊急入院。
    • ステージ4と診断され、予後不良の状況に。
  • 自由診療の試み
    • 標準治療が受けられない時期に、樹状細胞療法などの免疫細胞療法を試す。
    • 効果は不明で、心タンポナーデの再発が続く。
  • 開胸手術
    • 体調回復後、予定していた開胸手術を実施。
    • がんを完全に除去できず、残存がんを確認。
  • 遺伝子パネル検査とHER2陽性判明
    • 近畿大学病院の臨床試験「近大クリニカルシーケンス」に参加。
    • 遺伝子パネル検査でHER2陽性を確認。
  • 抗がん剤治療
    • 標準治療としてカルボプラチン+アリムタを開始。
    • 副作用(吐き気、倦怠感)はあったが、耐えられる範囲。
    • 心タンポナーデの苦しさに比べ、負担は軽減。
  • 増悪判定と治験参加
    • アリムタが効かなくなり、リンパ節転移を確認。
    • HER2陽性に基づく治験(HER2対象)に参加(現在も継続中)。

肺がんの詳細な説明

肺がんとは
肺がんは、肺の細胞が異常増殖する悪性腫瘍で、大きく非小細胞肺がん(約85%)と小細胞肺がん(約15%)に分類されます。清水さんの場合、非小細胞肺がんの一種で、HER2陽性が特徴です。主な原因は喫煙ですが、非喫煙者でも遺伝子異常(EGFR、ALK、HER2など)が関与する場合があります。症状には咳、呼吸困難、胸痛などがあり、清水さんのように健康診断で発見されるケースも多いです。

ステージ分類

  • ステージ3B: がんが肺や周辺リンパ節に広がり、局所進行。
  • ステージ4: 遠隔転移(清水さんの場合、心膜やリンパ節)。
    清水さんは心膜への転移(がん性心膜炎)により心タンポナーデを繰り返し、予後が厳しい状況でした。

治療法

  • 手術: 早期では腫瘍摘出が可能だが、清水さんの場合、ステージ4で完全除去は困難。
  • 薬物療法: 抗がん剤(カルボプラチン+アリムタ)や分子標的薬。HER2陽性の場合、治験で標的薬を試す。
  • 放射線療法: 症状緩和や局所制御に使用。

参照情報

  1. 日本肺癌学会: https://www.haigan.gr.jp/
    • 肺がんの分類、治療ガイドラインを参考。
  2. 国立がん研究センター: https://www.ncc.go.jp/jp/
    • 肺がんの統計、症状、治療法の詳細を参照。
  3. American Cancer Society: https://www.cancer.org/cancer/lung-cancer.html
    • 遺伝子異常(HER2など)と治療の国際的視点を参考。

HER HERとは
HER HER」は、清水さんが2021年に立ち上げたHER2陽性肺がん患者のための患者会です。HER2陽性は肺がんの約2-4%とまれで、情報や仲間が不足しがちです。清水さんは自身の診断後、同じ遺伝子異常の患者とつながりたいと考え、患者会を結成。

活動内容

  • 情報共有: 国内外のHER2関連治験や臨床試験の最新情報を提供。
  • 交流の場: オンラインや対面で患者・家族が経験を共有。
  • 啓発活動: 肺がん学会への参加やSNSでの情報発信を通じて、HER2陽性肺がんの認知向上を目指す。