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がん闘病

甲状腺がん闘病記:樋口裕太朗さんの前向きな人生と仲間との絆 LA Butterflyまとめ

甲状腺がん闘病記:樋口裕太朗さんが診断、治療、結婚、転職を乗り越えた物語。仲間との絆で前向きに生きる姿を詳細に紹介。

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

甲状腺がん闘病記:

甲状腺がん闘病記を通じて、樋口裕太朗さんがどのように診断、治療、そして人生の転機を乗り越えたかを紹介します。2013年に甲状腺がんと診断された樋口さんは、転職活動中に突然のがん告知を受け、精神的・肉体的な試練を経験しました。しかし、家族や仲間との絆、ポジティブなマインドセットを武器に、結婚や新しいキャリアを築き、若年性がん患者会「STAND UP!!」での交流を通じて人生を前向きに切り開きました。この闘病記は、甲状腺がんの医学的側面だけでなく、診断後の生活、恋愛、結婚、そして仲間との繋がりの大切さを描き、闘病中の人々に希望を与える物語です。

甲状腺がん闘病記で見つけた自分らしさと夢:

樋口裕太朗さんの甲状腺がん闘病記は、単なる病との戦いの記録ではなく、自分らしさを見つけ、人生の夢を追い続ける物語です。2013年、30代前半で甲状腺がんと診断された樋口さんは、転職活動の最中に突然のがん告知を受けました。この時期は、人生の大きな転換期と重なり、精神的にも肉体的にも大きな試練でした。しかし、彼はこの試練を「自分らしさ」を発見する契機と捉え、前向きに進むことを選びました。

自分らしさの発見
樋口さんは、がん告知直後に転職活動を続け、内定を獲得したことで「自分の人生を諦めない」という強い意志を育みました。告知を受けた日にも合同説明会に参加し、現在の職場を見つけたエピソードは、彼の行動力と楽観性を象徴しています。彼は「がんになっても、自分のやりたいことを諦めない」と語り、転職や結婚といった人生の目標を達成しました。この行動力は、甲状腺がんという病気が彼に与えた試練を、むしろ自分を再定義する機会に変えた瞬間でした。

夢と目標
樋口さんの夢は、がんと向き合いながらも「幸せな人生」を築くことでした。がん告知後、彼は結婚を果たし、若年性がん患者会「STAND UP!!」に参加することで、同じ境遇の仲間と交流を深めました。このコミュニティは、彼にとって新たな夢の場となり、孤独感を軽減し、人生の目的意識を強化しました。彼は「仲間を作ろう」と呼びかけ、がん患者が孤立せず、互いに支え合うことの重要性を強調しています。このように、甲状腺がん闘病記は、樋口さんが自分らしさを見つけ、夢を追い続ける姿を描いています。

家族との絆
家族との関係も、樋口さんの自分らしさを形成する重要な要素でした。両親と妹2人からなる5人家族の中で、がん告知を伝えた際の反応は「ライト」ながらも、母親は情報収集を始め、父親は転職のアドバイスを提供するなど、さりげないサポートがありました。妹たちとのLINEでの軽やかなやりとりも、樋口さんにとって重苦しい雰囲気を避け、前向きに闘病生活を送る助けとなりました。この家族の「明るさ」は、樋口さんが自分らしくいるための基盤となりました。

恋愛と結婚
甲状腺がん闘病記の中で、樋口さんの恋愛と結婚のエピソードは特に印象的です。がん告知当時は独身だった彼は、お見合いを通じて現在の妻と出会いました。結婚を前提とした交際の前に、仲人を通じてがんの経験を伝え、妻となる相手にも直接話すことで、誠実に向き合いました。この過程での葛藤や不安を乗り越え、妻の理解を得たことは、彼にとって大きな自信となりました。「がんのことを分かってくれる人と結婚したかった」と語る樋口さんの言葉は、病気を抱えながらも自分らしい人生を築く決意を示しています。

未来への希望
樋口さんの甲状腺がん闘病記は、病気を「人生の終わり」ではなく「新たな始まり」と捉える姿勢に溢れています。転職、結婚、患者会での活動を通じて、彼は「がんがきっかけで人生のスピードが速くなった」と振り返ります。このスピード感は、がんを乗り越えたからこそ得られた行動力と、夢に向かって進む力の表れです。彼の物語は、甲状腺がん患者や他の闘病中の人々に、自分らしさを見つけ、夢を追い続ける勇気を与えます。

前向きで力を与える発言や考え:

  • 「仲間を作ろう」: 「がんになっても絶対1人じゃないから。自分から少しでも楽しく幸せになるために仲間を見つけて作ろうとしていけば、自分自身が楽になるんじゃないかなと思うんです。」
  • 「がんが人生のスピードを速くした」: 「がんになる前と後だったら、自分の行動とかスピードがどんどん速くなってるんで、いいことが毎年続いてるなって思うんです。」
  • 「幸せをがんからもらった」: 「がんがきっかけで、今の自分の人生はあると思うんで、幸せをもらいましたねと思うんです。」
  • 「自分らしさを諦めない」: 「がんになっても、自分のやりたいことを諦めないで進むことが大事だと思うんです。」
  • 「家族の明るさが支え」: 「重苦しい雰囲気よりも、明るくやってった方がいいんじゃないっていう家族の感じが、僕を支えてくれたと思うんです。」

(がんノート)

甲状腺がん闘病記:診断と治療の詳細:

樋口裕太朗さんの甲状腺がん闘病記の診断と治療の過程を、以下に箇条書きで詳しくまとめます。

  • 診断の経緯
    • 健康診断での発見: 2013年8月、会社での健康診断で肺に異常が指摘される。
    • 転職活動中の再検査: 9月に会社を辞め、転職活動中に健康診断の結果を気にして病院を受診。
    • 初回告知: 受診した病院で「恐らくがん」との告知を受ける。
    • 専門病院での確定診断: 初診病院では詳細な検査ができないと言われ、がん専門病院へ転院。甲状腺がんと正式に診断される。
  • 治療の詳細
    • 手術: 甲状腺がんの主要な治療として、甲状腺の摘出手術を実施。甲状腺は喉元に位置する蝶形の臓器で、ホルモン分泌を司る。手術では、がんの大きさや位置に応じて甲状腺の一部または全部を摘出。樋口さんの場合は、喉元の手術痕が残り、術後には飲み込みづらさなどの違和感があった。
    • 入院: 手術に伴う入院期間中、家族にサポートを依頼。両親を呼び、手術や入院の手続きについて説明を受けた。
    • 経過観察: 甲状腺がんは再発リスクがあるため、定期的な血液検査(サイログロブリン値のチェック)や画像検査が必要。樋口さんは術後の後遺症として一時的な飲み込みづらさを経験したが、現在は慣れて問題ないと述べている。
    • TSH抑制療法: 甲状腺ホルモン剤を多めに服用し、甲状腺刺激ホルモン(TSH)を抑える治療。TSHは甲状腺がんの増殖を刺激する可能性があるため、この療法で再発リスクを低減。
       
  • 精神的な対応
    • 告知後の混乱期に、ネットや本で情報を集め、知識で不安を軽減。
    • 親しい友人に直接伝え、Facebookで一部の友人に公開することで、精神的サポートを得た。
    • 患者会「STAND UP!!」への参加を通じて、同じ境遇の仲間との交流が精神的な支えに。

甲状腺がんの医学的解説

甲状腺がんとは
甲状腺がんは、甲状腺(喉元に位置するホルモン分泌を司る臓器)に発生する悪性腫瘍です。甲状腺がんには主に以下の種類があります:

  • 乳頭がん: 甲状腺がんの約80-90%を占め、進行が遅く予後が良好なタイプ。リンパ節転移を起こしやすいが、命にかかわることは少ない。
     
  • 濾胞がん: 全体の5-6%で、診断が難しい。細胞診では良性と悪性の区別がつけづらい。
     
  • 髄様がん: まれで、遺伝性の場合がある。
  • 未分化がん: 進行が速く予後が悪いが、まれ。
  • 悪性リンパ腫: 甲状腺に発生するリンパ腫で、まれ。

樋口さんの場合、甲状腺がん(おそらく乳頭がん、詳細は不明)の診断を受け、甲状腺摘出手術を受けた。乳頭がんは、10年生存率がほぼ100%と予後が良く、「がんらしくないがん」とも呼ばれる。

 

症状と診断
甲状腺がんは、首のしこりや腫れ、飲み込みづらさ、声のかすれなどが主な症状だが、初期は無症状のことが多い。樋口さんのように、健康診断で偶然発見されるケースも一般的。診断には以下が用いられる:

  • 穿刺吸引細胞診: しこりに針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察。濾胞がんは診断が難しい。
  • 超音波検査: 甲状腺のしこりの大きさや形状を評価。
  • 血液検査: サイログロブリン値や甲状腺ホルモン値をチェック。
     

治療方法

  • 手術: 甲状腺の一部または全部を摘出。がんが1cm以上、または周囲臓器に浸潤している場合は手術が推奨される。
     
  • 放射性ヨード治療: 残存甲状腺組織や転移を除去するために使用。
  • TSH抑制療法: 甲状腺ホルモン剤でTSHを抑え、がんの増殖を抑制。
  • 経過観察: 定期的な検査で再発を監視。

 

 

甲状腺がん闘病記と「STAND UP!!」:若年性がん患者のコミュニティ

STAND UP!!とは
「STAND UP!!」は、若年性がん患者(主に20代~40代)を対象とした日本の患者会です。がんの種類を問わず、若い世代のがん患者が抱える特有の悩み(仕事、恋愛、結婚、将来設計など)を共有し、支え合うことを目的としています。交流会やイベントを通じて、患者同士のネットワークを築き、孤独感の解消や情報交換を促進します。樋口さんは2015年にこの患者会に参加し、同世代の仲間と出会ったことで「自分は1人じゃない」と感じ、精神的な支えを得ました。

活動内容

  • 交流会: 定期的に開催される患者同士のミートアップ。樋口さんはここで同い年の患者と知り合い、自身の経験を相対化できた。
  • 情報共有: 治療法や生活の工夫、仕事との両立方法などを共有。
  • 啓発活動: 若年性がんの認知度向上を目指し、イベントや講演を開催。

樋口さんとの関わり
樋口さんは「STAND UP!!」を通じて、がん患者としてのアイデンティティを受け入れ、仲間との繋がりを深めました。彼は「仲間を作ろう」と呼びかけ、この患者会が孤独感を軽減し、人生を前向きに生きるきっかけになったと述べています。甲状腺がん闘病記において、このコミュニティは彼の人生に大きな影響を与えた存在です。