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がん闘病

【精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍 闘病記】 阿蘇敏之さんのがんサロンと今を楽しむ生き方 LA Butterflyまとめ

「精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍を20歳と43歳で経験した阿蘇敏之さんの闘病記。手術や化学療法を乗り越え、がんサロンで支え合う彼の『今を楽しむ』生き方を紹介

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

阿蘇敏之さん闘病まとめ:

精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍を経験した阿蘇敏之さんの闘病記は、20歳での初発から43歳での再発、そして現在に至るまでの長い旅路を物語っています。製造業でCAD/CAMオペレーターとして働く阿蘇さんは、精巣腫瘍の手術や後腹膜胚細胞腫瘍に対する化学療法、さらには腹壁瘢痕ヘルニアの手術を乗り越え、今も経過観察を続けています。この闘病記では、彼ががんと向き合いながら見つけた「今を楽しむ」という人生哲学や、がんサロン「おしゃべリバティー」を通じた活動が描かれています。以下でその詳細を掘り下げます。

精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍で見つけた自分らしさ:

阿蘇敏之さんの人生は、精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍との闘いを通じて大きく変化しました。20歳で初めて精巣腫瘍と診断されたとき、彼は結婚を目前に控えていました。手術からわずか10日後に結婚式を挙げたエピソードは、彼の強い意志と自分らしさを象徴しています。「恥ずかしくて病院に行くのをためらった」と語るように、当時は自分の体に向き合うことすら難しかった若者でした。しかし、43歳で後腹膜胚細胞腫瘍が再発したとき、彼は痛みと向き合い、治療を選択する中で、自分にとって何が大切かを再発見します。

この闘病を通じて、阿蘇さんは「今を楽しむ」という夢を見つけました。抗がん剤治療中の仮退院で高尾山に紅葉を見に行ったエピソードは、彼がどんな状況でも前向きに生きようとする姿勢を示しています。がんサロン「おしゃべリバティー」を立ち上げたのも、自分らしい生き方を追求し、同じ境遇の人々と繋がりたいという思いから。製造業での仕事と並行し、こうした活動を通じて、彼は自分らしさを深めていきました。精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍という試練が、逆に彼に人生の目的を与えたのです。

前向きで力を与える発言や考え:

阿蘇さんの言葉には、精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍と向き合ったからこその力強さが宿っています。以下にその一部を紹介します。

  • 「今を楽しむ」: 「先延ばしにせずに、一日一日を楽しんでもらいたいなと思います。」
  • 「病気から学んだ」: 「がんを経験して、やり残したことがもっとあっても良かったんじゃないかと思うんです。」
  • 「気合で乗り越える」: 「術後の歩行訓練は気合入れて頑張りましたね。家に帰りたい一心だったんです。」

(がんノート)

阿蘇敏之さんの闘病記録:

  • 1992年10月(20歳)
    • 症状: 右精巣がソフトボール大に腫れる。
    • 診断: 大学付属病院で精巣腫瘍と判明。
    • 治療: 右精巣摘出手術。告知義務がない時代で、悪性か良性かの明確な説明なし。
    • 期間: 手術後10日で仮退院し、結婚式を挙げる。
  • 2015年8月(43歳)
    • 症状: 腹痛と背中の痛み。鎮痛剤が効かなくなる。
    • 診断: 内科で血液検査と超音波後、外科で後腹膜胚細胞腫瘍と判明。20歳時の精巣腫瘍との関連が後に判明。
    • 治療: 抗がん剤治療(BEP療法4クール、EP療法1クール、TIN療法2クール)。9月から翌年4月まで入院と仮退院を繰り返す。
    • その後: 後腹膜リンパ節郭清術(開腹手術)。1週間で退院。
  • 2024年8月(47歳)
    • 症状: 腹筋時にみぞおち下がボコボコ動く。
    • 診断: 腹壁瘢痕ヘルニア(前回手術の合併症)。
    • 治療: 開腹手術で筋肉を寄せ、メッシュを挿入。

精巣腫瘍/腹膜の胚細胞腫瘍とは何か

精巣腫瘍は、主に男性の精巣に発生するがんで、若年層(15~35歳)に多いのが特徴です。胚細胞腫瘍はその約95%を占め、悪性度が高い場合があります。阿蘇さんの場合、20歳で発症した精巣腫瘍が後に後腹膜に転移し、胚細胞腫瘍として再発しました。後腹膜胚細胞腫瘍は、精巣腫瘍がリンパ節や他の部位に広がった状態を指し、抗がん剤に反応しやすい一方、手術が必要な場合も多いです。

腹壁瘢痕ヘルニアは、手術後の筋肉の弱化が原因で腸が突出する状態で、阿蘇さんのように開腹手術の合併症として発症することがあります。

参照ソース:

  1. 日本泌尿器科学会: https://www.urol.or.jp/ – 精巣腫瘍の概要と治療法。
  2. がん研究会有明病院: https://www.jfcr.or.jp/ – 胚細胞腫瘍の転移と治療。
  3. 日本外科学会: https://www.jssoc.or.jp/ – 腹壁瘢痕ヘルニアの説明。