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「野口晃一郎さんの男性乳がん 闘病記:フリーライターの早期発見と家族愛の物語」LA Butterflyまとめ

野口晃一郎さんの男性乳がん 闘病記。早期発見、治療、家族愛、特別養子縁組の経験を詳細に紹介。男性乳がんの啓発と希望の物語をチェック

LA Butterflyとは:

LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。

野口晃一郎さん闘病まとめ:

男性乳がん 闘病記として、野口晃一郎さんの貴重な経験を紹介します。男性乳がんはまれな疾患ですが、野口さんは41歳で診断を受け、早期発見と治療を通じて前向きに闘病生活を歩んできました。フリーライターとしての仕事や家族との絆、特別養子縁組での子育て、さらにはアメリカの患者会「MBCC」への参加など、野口さんのユニークな人生観と啓発活動が光ります。この記事では、男性乳がんの診断から治療、精神的な克服、そして夢までを詳細に紐解き、闘病中の人々に希望を与えるメッセージをお届けします。

男性乳がん 闘病記:自分らしさの発見と夢:

自分らしさの発見

野口さんが男性乳がんを通じて発見したのは、「健康であることの価値」と「家族との時間の優先順位」です。診断前は仕事に追われる日々でしたが、闘病を通じて「一病息災」という言葉に感銘を受け、健康管理や生活習慣を見直しました。妻が乳がんの兆候(左胸の陥没)に気づいたことが早期発見につながり、この出来事は夫婦の絆をさらに深めました。野口さんは「家族の時間は犠牲にしない」と決意し、睡眠やリラックスする時間を意識的に確保するようになりました。

また、フリーライターとしての柔軟な働き方が、治療と仕事の両立を可能にしました。入院中も原稿を書き、術後2カ月でアメリカの男性乳がん患者会「MBCC」に参加するなど、アクティブな姿勢を維持。この行動力は、野口さんらしい「好奇心と挑戦心」の表れです。がんを経験したことで、自分にとって本当に大切なもの—家族、仲間、健康—を明確に意識し、それを軸に人生を再構築していきました。

夢と未来への展望

野口さんの夢は、家族との幸せな時間を積み重ねることと、男性乳がんの啓発活動を続けることです。2歳半の娘を特別養子縁組で迎え、彼女の成長を見守り、結婚式に立ち会うことが一つの目標です。また、夫婦でかつて世界一周を果たした経験から、コロナ禍や戦争が収束した未来に「子連れでの世界2週目」を夢見ています。

男性乳がんの啓発に関しては、アメリカのMBCCや日本の「メンズBC」での経験を活かし、正しい知識の普及に尽力。自身が取材を通じて乳がんの知識を持っていたことが早期発見につながったことから、情報発信の重要性を痛感しています。野口さんは「後悔しない人生」をモットーに、闘病中の方々に「今を大切に生きる」メッセージを届けたいと願っています。

前向きで力を与える発言や考え:

  • 「早期発見なら助かる命がある」:「取材を通じて乳がんの知識を持っていたから、告知時も冷静でいられたと思うんです。」
  • 「家族の時間は最優先」:「がんを機に、仕事よりも家族や健康を大切にする生き方にシフトしたと思うんです。」
  • 「一人じゃないと気づくことが力に」:「MBCCやメンズBCで同じ悩みを共有できたことで、心が軽くなったと思うんです。」
  • 「一病息災で健康を意識」:「病気を通じて健康の価値を再認識し、生活習慣を見直したと思うんです。」
  • 「後悔しない人生を」:「闘病中の方には、1分1秒を大切に、自分らしく生きてほしいと思うんです。」

(がんノート)

野口晃一郎さんの闘病記録:

診断

  • 発覚(2016年10月):左胸の乳首が陥没していることに妻が気づき、違和感を指摘。チクチクする感覚もあったが、痛みはなし。
  • 受診:乳がん特集の取材で知り合った乳腺外科医に相談し、乳腺外科を受診。男性が乳腺外科に行くのは「アウェー感」があったと振り返る。
  • 検査
    • マンモグラフィー:胸を挟む検査で、男性でも実施可能。多少の痛みあり。
    • 生検:腫瘍の組織を採取し、がんの有無を確認。
  • 告知(2016年12月):乳がんと診断。ステージは当初1と推定されたが、リンパ節転移により最終的に2Aと診断。
  • 心境:取材で早期発見の重要性を知っていたため、冷静に受け止め、希望を持てた。

治療

  • 手術(2017年2月)
    • 左胸の全摘手術:乳首を含む左胸を切除。腫瘍が乳管を引っ張り、陥没を引き起こしていた。
    • センチネルリンパ節切除:リンパ節に転移が見られたため、左腕のリンパを切除し、全身転移を防止。
    • 入院期間:約10日間(ドレーン除去まで)。
  • ホルモン療法
    • 開始:2017年以降、6年目(最大10年継続予定)。
    • 内容:女性ホルモンを抑える錠剤を毎日服用(月3000円程度)。
    • 副作用:性欲減退が顕著。ホットフラッシュや骨粗鬆症はなし。
  • その他の治療:抗がん剤や放射線治療は、がんのタイプにより不要と判断。
  • リハビリ
    • 術後:体力回復のためのウォーキングやリンパマッサージ。
    • 注意点:リンパ浮腫予防のため、左腕に過度な負荷をかけない。
  • 定期検診
    • 年1回:マンモグラフィーやPET検査(費用3~5万円)。
    • 結果:2018年、2019年ともに異常なし。
  • 遺伝子検査(2020年)
    • 内容:BRCA遺伝子の変異を調べる(血液検査)。
    • 費用:保険適用で約6万円。
    • 結果:陰性(遺伝性乳がんのリスク低い)。

男性乳がん 闘病記:男性乳がんの詳細な説明

男性乳がんとは

男性乳がんは、男性の乳腺組織に発生する悪性腫瘍です。乳がんは女性に多い疾患ですが、男性も乳腺組織を持つため発症する可能性があります。国立がん研究センターによると、日本での男性乳がんの年間罹患数は約600人で、全乳がん患者の0.6%程度。主に60歳以上の高齢者に多く、野口さんのような40代での発症はまれです。

症状

  • 乳首の陥没(野口さんのケース)
  • しこり、乳頭からの分泌物、乳頭の出血
  • 胸の違和感やチクチク感

診断と治療

  • 診断:マンモグラフィー、超音波検査、生検で確認。
  • 治療:手術(全摘または部分切除)、ホルモン療法、抗がん剤、放射線療法。男性の場合、乳房温存手術は少なく、全摘が一般的。
  • 予後:早期発見で予後は良好だが、発見が遅れるとリンパ節や他臓器への転移リスクが高まる。

リスク要因

  • BRCA遺伝子変異(遺伝性乳がんの原因)
  • 家族歴(乳がんや前立腺がん)
  • 高齢、ホルモン異常、肥満

参照情報

  1. 国立がん研究センター
    URL: https://www.ncc.go.jp/jp/index.html
    内容:男性乳がんの罹患数(年間約600人、0.6%)と統計データ。
  2. 日本乳癌学会
    内容:乳がんの診断・治療ガイドライン、男性乳がんの特徴。
  3. American Cancer Society
    URL: https://www.cancer.org/cancer/breast-cancer-in-men.html
    内容:男性乳がんの症状、リスク要因、治療法の概要。

メンズBC(Men’s Breast Cancer)

  • 概要:NPO法人キャンサーネットジャパンが主催する、男性乳がん患者の交流会。2018年に野口さんが初参加し、日本国内での情報交換や心の支えの場として機能。
  • 活動内容
    • 患者同士のサロン開催(体験談共有)
    • ウェブサイトでの情報発信(野口さんの体験談も掲載)
    • 啓発イベントへの参加
  • 野口さんの役割:参加者として体験を共有し、男性乳がんの認知度向上に貢献。SNSでの情報発信も行う。

MBCC(Male Breast Cancer Coalition)

  • 概要:アメリカの男性乳がん患者会。野口さんは2017年から3年連続で参加し、国際的な視点での啓発活動に触れる。
  • 活動内容
    • 年次集会(患者、研究者、支援者100人規模)
    • 公開パフォーマンス(傷跡を公開し啓発)
    • 遺伝子検査の推奨や情報提供
  • 野口さんの役割:日本の患者代表として参加し、情報を持ち帰り国内で共有。アメリカのオープンな啓発スタイルに影響を受ける。