骨肉腫 闘病記:川村海斗さんの困難を乗り越えた希望の物語
LA Butterflyとは:
LA Butterflyは、ロサンゼルス発信のがんサバイバーたちが『自分らしさ』を見つけ、力を得たストーリーを届けるプラットフォーム。さなぎから蝶へと羽ばたくイメージを込め、彼らの言葉、学び、おすすめアイテムをまとめ、希望と勇気を共有します。
川村海斗さん闘病まとめ:
骨肉腫 闘病記として、川村海斗さんの経験は壮絶でありながらも希望に満ちたものです。20歳で骨肉腫と診断され、抗がん剤治療や手術を乗り越え、専門学校の復学や障害者野球への入団を果たした彼の物語は、困難を乗り越える力と周囲の支えの大切さを教えてくれます。この記事では、彼の闘病生活や自己発見、前向きな姿勢、そして読者に役立つ情報をお届けします。
骨肉腫 闘病記から見えた自分らしさの発見と夢:
川村海斗さんの骨肉腫との闘いは、単なる病気との戦いにとどまらず、自分自身を見つめ直し、新たな夢を見出すきっかけとなりました。介護の専門学校に通う中で膝の痛みに襲われ、骨肉腫と診断された彼は、治療の過程で多くの葛藤を経験しました。特に、卒業ができないという現実に直面したとき、「なぜ自分が」と自問自答し、メンタルが崩壊する瞬間もありました。しかし、その中で彼が見つけたのは、自分を支えてくれる友達の存在と、かつて情熱を注いだ野球への愛でした。
治療後、人工関節を入れた左膝とともに生きる中で、彼は障害者野球という新たなフィールドに挑戦します。ルールが異なるこの野球は、バントや盗塁がなく、走れない選手には代走が認められるなど、彼の身体状況に適したものでした。野球を通じて、彼は「自分らしさ」を再発見し、「動ける喜び」を感じながら、新たな夢を育んでいます。それは、介護職として人を支えつつ、自分自身も社会に貢献し続けるという目標です。入院中のYouTube視聴から着想を得て、アスレチックへの憧れを抱いた彼は、リハビリを重ねながら「いつか挑戦したい」という夢を持ち続けています。
この闘病記は、病気によって失ったものに目を向けるのではなく、残された可能性を見つけ出す過程でもあります。川村さんは、身体的な制約を受け入れつつも、それを乗り越えて自分らしい生き方を模索し続けています。
おすすめの本:
『死ぬ瞬間―死とその過程について』(エリザベス・キューブラー・ロス著)。
この本は、死や病と向き合う過程で生じる感情を5段階で解説し、受け入れに至る道筋を示しています。川村さんがメンタルが崩壊し、クローゼットに穴を開けるほどの苛立ちを感じたときや、夜に死を考えるほど追い詰められたとき、彼を救ったのは友達のメッセージカードやリハビリへの意地でした。この本が描く「怒り」や「抑うつ」から「受容」への移行は、彼の経験と重なります。読者にとっても、闘病中の心の動きを理解し、前向きに生きるヒントを得られる一冊です。
前向きで力を与える発言や考え:
- 「友達がいてくれたから復帰できた」: 「本当に周りの支えがなかったら、ここまで来れなかったと思うんです。」
- 「リハビリは意地でも頑張った」: 「みんなの期待に応えたいって気持ちが、僕を動かし続けてくれたと思うんです。」
- 「野球をまたできるなんて夢みたい」: 「動ける喜びって、失って初めて分かるものだと思うんです。」
- 「メンタルが落ちても立ち直れた」: 「夜が一番きついけど、友達の言葉を思い出したらまた頑張れると思うんです。」
- 「発信することで誰かを励ましたい」: 「僕の経験が誰かの希望になれば、それだけで意味があると思うんです。」
(がんノート)
川村海斗さんの闘病記録:
- 初期症状: 介護実習中に膝の痛みが発症。1週間後、しゃがめないほどの激痛に。
- 初診: 接骨院で関節痛と診断され、だましだまし実習を継続。
- レントゲン: 接骨院の勧めで撮影し、影を発見。
- MRI: 別の医療機関でMRIを撮影し、異常を確認。
- 紹介: 大病院へ転院を指示され、年末年始直前に受診。
- 大学病院: 年始に予約なしで受診。即入院し、翌日に組織検査手術を実施。
- 診断: 左大腿骨の骨肉腫と確定。ステージは医師から明示されず。
- 治療方針: 抗がん剤(シスプラチン・メソトレキサート)で腫瘍を縮小後、手術で摘出。
- 抗がん剤治療: 8カ月間実施。副作用として吐き気、白血球・血小板減少、尿酸値上昇など。
- 手術: 左大腿骨に人工関節を置換。稼働域制限が残る。
- リハビリ: 病院で1年、現在も接骨院と自己リハビリを継続。
参考資料: